2016 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌におけるサイトカインを介した抗癌剤耐性機構解明と新規治療法開発
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16K20593
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中川 純泰 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (70732741)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 抗癌剤耐性 / 細胞外基質 |
Outline of Annual Research Achievements |
FNと抗癌剤耐性における関係性をさらに明確にするために、さらに多数のOSCC組織検体を用いて検討を行った。正常組織、OSCC(CIS、浸潤癌の原発巣、転移巣)でのFN発現様式をリアルタイムPCR法、ウエスタンブロッティング法、免疫組織化学染色、ELISAにて解析を試みた。さらに、その結果をもとに各種臨床検査・情報との関連性を統計学的に検討を行ってみたが、有意な差は認められていない。 現在当科にて放射線耐性口腔癌の研究を進めている。これらの放射線耐性口腔癌細胞株と抗癌剤耐性口腔癌細胞株を比較検討する事で、FN由来新規作用機序の解明、FN分泌様式、さらにはFNによる細胞内新規下流分子の特定が期待できる。 そのために、放射線耐性口腔癌細胞株の解明を進めているところである。現在の進行状況としては、放射線耐性細胞株と抗癌剤耐性株をマイクロアレイ解析提出の検討段階であり、過去に当科で行った解析結果をもとに新規標的分子となりうる分子の特定を過去の論文から予想しているとともに、その後の解析についてリアルタイムPCR法、ウエスタンブロッティング法、免疫組織化学染色、ELISAにて解析予定としている。 その他、当科で樹立した高転移口腔癌細胞株を使用し、こちらも上記内容と同様過去の論文検索において、FNの関与が示唆されているものが散見される。これらの報告をもとに基礎研究を再度繰り返し、新規標的分子を模索していく予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
統計の検討中において発生部位ごとに正常組織と比較した場合FN発現に差があるように思われる。 細胞外基質であるFNが腫瘍から分離・分泌されるものと、周囲組織に存在しているものと区別がつかず、同検体においても発現結果にばらつきが認められており、結果が安定していないため、遅れているものと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
FNで有意な差が見いだせないため、FN-インテグリン下流分子(ILK、Akt、FAK)を対象にリアルタイムPCR法、ウエスタンブロッティング法、免疫組織化学染色、ELISAにて解析する。また、当科で行っている放射線耐性細胞株を使用し、共通して発現上昇・低下している分子を同定し、解析を進める。 さらにその結果と各種臨床情報との関連性を統計学的に検討を行う予定である。
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