2016 Fiscal Year Research-status Report
IgG4関連疾患の新規診断法を目指した疾患特異的miRNAの同定
Project/Area Number |
16K20610
|
Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
土田 修史 獨協医科大学, 医学部, 助教 (80644187)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | IgG4RD / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
IgG4 関連疾患は,罹患臓器への著明な IgG4 陽性形質細胞浸潤を認める全身性疾患であり,頭頸部領域では唾液腺の持続的腫脹が特徴である.確定診断は,血中 IgG4 値の測定と罹患 臓器の生検を組み合わせて行われるが,診断に苦慮する場合が多い.われわれは,侵襲的な大唾液腺生検を回避すべく,小唾液腺生検にて本疾患の診断を試みたが,確定診断が可能な症例は4割程度であった.近年,がん,感染症,生活習慣病などの様々な疾患で,血液中あるいは唾液中に存在するマイクロ RNA(miRNA)をマーカーとしたより低侵襲な診断法の開発が試みられている.そこで,本研究では,IgG4RD に特異的な血中あるいは唾液中のマイクロRNA(miRNA)を同定し,低侵襲かつ簡便な確定診断法を確立することを目的としている.本年度は,去年度までに診断がついているIgG4関連疾患患者の血液と唾液からエクソソームを分離し,RNAを採取後,miRNAマイクロアレイを行う予定であったが,IgG4関連疾患患者の血液でのIgG4値がhealthy volunteerと比較して有意な差は認められなかった.次に唾液の分泌量に関してもhealthy volunteerと比較して有意な差は認められなかった.これは,選定したIgG4関連疾患患者はすでに治療介入がなされていたため,採血結果および唾液流出量に関しては改善していた可能性があり,有意な差がでなかったと示唆された.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予測していた,IgG4関連疾患患者の血液と唾液からでは.エクソソームの分離,およびRNA採取からmiRNAマイクロアレイ解析による発現変化を確認することができなかった.
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度はまだ治療介入がされていないIgG4関連疾患患者を選定し,healthy volunteerも含めエクソソームの分離,およびRNA採取からmiRNAマイクロアレイ解析を行う.
|
Causes of Carryover |
2017年4月1より香港にて開催の国際顎顔面学会に参加し,研究発表予定であったため,出張費用として次年度使用額が生じた.また,報告論文「Is the labial minor salivary gland biopsy useful for the diagnosis of IgG4-related disease?」の投稿中であり,本年度中に掲載予定である.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記のごとく,成果発表をおこなった・さらに論文投稿予定である.
|