2021 Fiscal Year Annual Research Report
Prevention and improvement of dental caries and periodontal disease using a mouth guard with ozone nanobubble water irrigation
Project/Area Number |
16K20700
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
齋藤 真規 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (30434096)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オゾンナノバブル水 / マウスガード / 口腔細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
オゾンナノバブル水(ONW)は細菌に対して強い殺菌効果を発揮するが,バイオフィルム(歯垢)中の細菌には無効であることやオゾンの殺菌効果が唾液に含まれるタンパクによって失活するといった問題点がある。そこで,歯垢除去後,歯面が唾液に曝露される前に,マウスガードを装着してONWを灌流させることで口腔二大疾患に対する効果を検討した。 マウスガードの作成では模型の歯面と歯肉辺縁にONWが灌流するためのスペースをシートワックス(GC,#28,厚さ0.36 mm)で確保した。マウスガードの材料はMG-21(RITEC,硬度:レギュラー,厚さ4 mm)を使用し,加圧成型によるマウスガードの作成を行った。前歯部にONWの流入口,左右の大臼歯部に排出口(各直径5 mm)を設置し,排出口はシリコンチューブを介して歯科用ユニットのバキュームに接続した。流量は片顎200 ml,流速は100 ml/minとし,週1回,3週連続して灌流実験を行った。実験前後に採取した唾液から得られたDNAを使用してMiSeqシステム(Illumina)で口腔細菌叢を決定し,実験前後の細菌叢の群間比較解析をLEfSeで行った。その結果,菌種レベルでの同定はできなかったが,実験後はFusobacteriales門,Fusobacteriales目,Fusobacteriia綱の細菌が増加し,Oribacterium属,Lachnospiraceae科,Selenomonas属,Xanthmonadales目,Xanthmonadaceae科,Stenotrophomonas属,Methylobacteriaceae科,Rhizobiales目の細菌が減少した。 今後,各菌種の性質を詳細に解析することでONWが口腔二大疾患に対する予防効果を有するか検討したい。(日本大学松戸歯学部倫理審査委員会承認番号EC18-001)
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