2019 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of career vision of nurses engaged in long-term care facilities
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16K20711
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
黒河内 仙奈 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40612198)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 長期ケア施設 / 看護師 / キャリアビジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、今後増床が見込まれる長期ケア施設で勤務する看護師(以下、長期ケア看護師)にとって魅力ある職場環境およびキャリア開発を検討し、看護師の 離職防止による経験値の蓄積および全国の長期ケア施設全体のサービスの質の向上に資するため、長期ケア看護師が就職先として、どのような理由により長期ケ ア施設を選択し、どのような価値やキャリアビジョンをもって働いているのかを明らかにすることを目的とする。令和元年度は、文献検討をもとに作成した調査票を用いて、長期ケア看護師を対象とした全国調査を実施した。 1施設あたり3名の看護師への調査とし、各施設の割合と勤務する看護師の人数の割合に応じて、特別養護老人ホーム552施設(1,656名)、老人保健施設698施設(2,094名)、介護療養型医療施設250施設(750名)の合計1,500施設(4,500名)とし、247名(回収率5.5%)の回答を得た。内訳は、特養105名、老健125名、療養型17名であり、女性237名(96.0%)、年齢は50歳代が最も多かった(60.2%)。今の職場を選択した理由(複数回答)については、「高齢者や高齢者ケアに関心があった」が最も多く(43.2%)、次いで「落ち着いたペースでケアができる(と思った)」38.4%であった。現在の職場での勤務継続については、半数以上が「継続予定」の意向を示していた。将来のキャリアビジョン(看護師として自分がどうなっていたいかという考え)の意向について、「ある」が68.0%であったが、キャリアビジョンを形成するための勤務先からの支援については、87.0%が「なし」と回答しており、長期ケア施設に勤務する看護師へのキャリアビジョンを形成するための組織的な支援の必要性が示唆された。
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