2018 Fiscal Year Research-status Report
圧取り除きグローブを用いた同一体位における安楽なポジショニングケアの開発
Project/Area Number |
16K20715
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
佐藤 祐貴子 大分大学, 医学部, 助教 (60635366)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 圧取り除きグローブ / 同一体位 / 安楽 / 圧抜き / ポジショニング / 準実験研究 / 看護技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
長時間同一体位の持続に対する看護援助として、最近では2時間ごとの体位変換にこだわらず、圧取り除きグローブを用いた援助やスモールチェンジ法などによるポジショニング法が開発されつつある。これらの新たな方法について、より安楽性を高める援助のエビデンスは十分に確立されていない。そこで本研究は、健康成人男女を対象に、準実験方法を用いて同一体位における圧取り除きグローブによる介入の効果を明らかにすることで、長時間同一体位を強いられる際の安楽なポジショニングケアの開発につなげることを目的にしている。 研究の構成は、2つの研究課題を設定している。研究課題1は、介入プロトコルを作成するにあたり、圧取り除きグローブを用いた介入のタイミングや部位を明らかにした。研究課題2では、圧取り除きグローブの介入による安楽性の効果を主観的側面と客観的側面の両側面から明らかにした。測定項目は、主観的側面をVAS・身体症状の訴え、客観的側面を体圧分布とした。主観的側面からは、安楽性の持続的な効果に限界があることを明らかにした。客観的側面からは、体圧分散が持続され、左右差なく安定していた。平成30年度は、これらの結果について研究発表ならびに論文化を実施した。 今後は、安楽性の指標として自律神経活動、筋活動に関するデータについて追加実験を行うことにより精緻に結果を検証する。これまでの段階的な検証により、圧取り除きグローブを用いたより安全でエビデンスに基づく安楽なポジショニングの看護援助の開発につなげられている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の計画では、研究課題1、研究課題2を設定し、現在、研究課題2の圧取り除きグローブの介入による安楽性の効果を主観的側面と客観的側面の両側面から明らかにしている段階にある。すでに体圧分散測定器具を用いてデータ収集・整理を行ったが、自律神経活動、筋活動を追加することにより精緻に達成されるため、追加実験を実施するためやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで実施している介入プロトコルを元に、自律神経活動、筋活動の測定を加え、客観的側面の安楽性の検証をすすめる。
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Causes of Carryover |
今年度は、研究発表と論文化を実施したが、旅費を使用する必要がなかった。次年度に追加実験を行う予定であり、機器の追加や消耗品等の追加購入ならびに人材を確保し、アルバイト雇用での謝金のため、次年度の使用額が生じることとなった。
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