2019 Fiscal Year Annual Research Report
development of nursing care utilizing thermal stimulation: verification of effects on cerebral activity
Project/Area Number |
16K20719
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
前田 耕助 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (40736899)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、脳血管障害や認知症の患者の寝たきりや傾眠、昼夜逆転を予防、改善できる看護技術の開発を目指し、日常に存在する温かい温度を用いた足部への温熱刺激(以下、足浴)が脳の活動に及ぼす影響を脳血流動態を用いて明らかにすることである。足浴とは足先から足首あるいは下腿までを温湯に浸して洗う一連の行為を助けたり、代わって洗ったりする看護援助である。足浴は清潔の保持目的以外にも、精神的安寧や入眠促進、疼痛緩和などにも用いられる看護援助である。 2019年度は、足浴による足部への温かい刺激が脳血流動態に及ぼす影響を、時間分解能に優れた近赤外分光法(Near-Infrared spectroscopy 以下、NIRS)と空間分解能に優れた核磁気共鳴画像法(MRI:magneticresonance immaging)を用いて検証した結果を分析し、まとめて、学術集会での発表ならびに論文として発表した。本研究から、1)温かい足浴は、左前頭極と右前頭極、右背外側前頭前野の活動と関連があること、2)その領野の活動は温かい足浴を開始した直後(足浴開始から200秒間)に観察されること、が明らかとなった。 本研究の結果からは、脳血管障害や認知症の患者の脳活動を促すまでの効果が足浴にあるかについては詳細に確認できなかった。しかし、脳活動の指標からも、足浴は快い感覚をもたらす看護ケアであることが示唆されたことは、エビデンスに基づいた足浴(看護実践)への重要な知見を得ることができたと考える。
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