2019 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of safety education program on risk management for home visiting nurses
Project/Area Number |
16K20724
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
吉松 恵子 島根県立大学, 看護栄養学部, 助教 (30642657)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 訪問看護 / リスク管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、教育プログラムの実践をおこなった。 前年度に6名の管理者と5名のスタッフに対し実施したインタビュー調査を分析した。訪問看護師のリスク管理に対する態度は、(ⅰ)リスクの予測と回避、(ⅱ)生活の場における医療安全の取り組み、(ⅲ)インシデントへの対応で構成されており、管理者はそれに加え、(ⅳ)管理者としての医療安全への取り組みを実践していた。療養者の生活の場を考慮した取り組みを療養者、家族と訪問看護師が協働して実践する必要があることが示唆された。 これらの結果を基に、安全教育プログラムを作成し、実践した。参加者は6名の訪問看護師(3名管理者、3名スタッフ訪問看護師)であった。1回目の研修内容は、①安全対策の基本(講義)、②事前調査から得られた情報提供(講義)、③インシデント事例の報告・活用方法の検討(グループワーク)とした。インシデント事例の報告・活用方法の検討では、インタビュー調査の結果をもとに作成した原案をもとに、訪問看護の特徴に合わせた様式と活用方法になるよう作成し、インシデントの報告と検討を行うことができる「発信シート」を作成した。各ステーションで6か月間の実践をおこなった。2回目の研修の日程調整を行っていたが、新型コロナウイルス感染症のため、集合研修が困難となり、実施方法の再検討を行った。倫理申請変更後、対象者に文書にて、①インシデント報告の活用実践の報告、②インシデント事例の報告・活用方法の再検討について意見交換を実施した。実施後のアンケート調査より、3か月間のインシデント報告の記載は実施前0.5±0.8回から実施後3.8±3.7回となり、インシデントに関するカンファレンスの参加も実施前2.5±2.4回から実施後4.4±3.4回となった。今後は、参加者へのインタビュー調査などを実施し、「発信シート」の内容と使用方法についてさらに検討していく必要がある。
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