2018 Fiscal Year Research-status Report
NICU看護師による注射・採血実施の普及のための意識改革を含む教育パッケージ
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16K20732
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
小西 美樹 獨協医科大学, 看護学部, 准教授 (00515869)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 新生児看護 / NICU / 看護技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、本邦においてNICU看護師による注射・採血実践に合意形成されていない現状を踏まえ、NICU看護師が抱える漠然とした不安や看護管理者の認識 を明らかにした上で現状に即した教育パッケージを開発し、臨床現場へ導入し、評価することである。平成30年度は、注射・採血の実施者となるNICU勤務の看護師3施設10名(経験年数1から17年)へのインタビュー調査を実施した。日常的に実施している処置は、血糖測定9名、足底採血6名、静脈採血2名であった。看護師による注射・採血処置を比較的積極的に導入している施設の看護師からは、これらの処置は看護ケアの一貫である、患者アウトカム向上に貢献する、看護師の知識技術向上につながるとの見解を得たが、実施までの系統的教育と自信につながる承認が必要であることも明らかとなった。看護師による注射・採血処置を行っていない看護師からは、細い血管を潰してしまう恐怖、医療過誤への不安、医師が行うほうが安全、看護師の負担増大が語られた一方、看護師も処置ができることで患者へ役立つこともあると考えていることが分かった。 これまでに実施したNICU看護師長へのアンケート調査の結果と合わせると、処置実施体験がある看護師は、看護師が担うことでの大きなメリットを感じており、そうでない看護師は、処置は医師の仕事であるとして抵抗感を持っており、二極化していることが分かった。このことを踏まえた意識改革を含むトレーニング教材を開発中である。 なお、昨年度までに実施した研究について学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度の研究代表者の病気療養により、NICU看護師向け注射・採血実施のためのトレーニング教材の開発と検証が遅延し、研究計画全体が遅れたままである。
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Strategy for Future Research Activity |
注射・採血の実施者となるNICU勤務の看護師へのインタビュー調査結果を踏まえ、NICU看護師向け注射・採血実施のためのトレーニング教材を開発し、オンライン上で公開する。教育効果を評価すべく検証を行う。臨床実践導入をさせていただける施設の募集を行う。
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Causes of Carryover |
平成29から30年度にかけて実施予定であったNICU看護師向け注射・採血実施のためのトレーニング教材開発とオンラインでの公開が遅延しており、その費用を次年度へ繰り越している。 開発に必要なデータがそろったところであり、次年度には開発完了の予定である。
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