2021 Fiscal Year Research-status Report
NICU看護師による注射・採血実施の普及のための意識改革を含む教育パッケージ
Project/Area Number |
16K20732
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
小西 美樹 獨協医科大学, 看護学部, 教授 (00515869)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 新生児看護 / NICU / 看護技術 / 看護師の役割拡大 / タスクシフト・シェア |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、本邦においてNICU看護師による注射・採血実践に合意形成されていない現状を踏まえ、NICU看護師が抱える漠然とした不安や看護管理者の認識を明らかにした上で現状に即した教育パッケージを開発し、臨床現場へ導入し、評価することである。 令和3年度は、これまでの研究成果の発表を日本新生児看護学会テーマセッションにて行った。テーマセッションでは、看護師による血糖測定を新たに導入した NICUの研修方法の実際と導入前後に行った看護師へのアンケート結果を紹介した。そして、患者・家族にとって安楽で、看護師にとっても安心して、安全に注射・採血を実施するための方策を参加者とディスカッションした。約50名が参加し、闊達な意見交換ができた。事後アンケートでは23名より回答があり、参加動機は「看護の役割拡大に関心がある」(14名・61%)「チーム医療推進に関心がある」(13名・57%)「働き方改革やタスクシフトに関心ある」(10名・44%)が多数意見であった。「新生児の注射・採血はNICU看護師の役割だと思う」(7名・30%)、「どちらともいえない」(16名・70%)であり、「思わない」と回答した者はいなかった。NICU看護師が実施者となってもよいと思う注射・採血処置は「血糖測定」(20名・87%)、「足底採血」(19名・83%)、「ワンショット」(14名・61%)であった。「静脈採血」(6名・26%)と「末梢静脈路確保」(5名・22%)は少なく、「皮下注射」(8名・34%)がそれらを上回っていた。テーマセッションの結果から、注射・採血を看護師が担うことで、どのように看護が役割拡大し、チーム医療推進につながるかを明示すること、採血よりも皮下注射の普及に可能性があることが分かり、今後の研究遂行への一助とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
注射・採血手技を看護師の役割として導入予定で、研修と評価を実装できる施設を募集しているが、COVID-19による病院立ち入り制限等の影響により研究遂行できず、研究計画が中断している。
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Strategy for Future Research Activity |
注射・採血手技の研修と評価を実装させていただける施設を募集する。COVID-19流行の状況から協力施設が得られないことも考えられるため、教材と評価ツールの作成を進めておき、引き続き協力施設を募集していく。
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Causes of Carryover |
協力施設を得てから実施予定であった注射・採血トレーニングデバイス作成とオンラインでの動画教材公開が完了せず、その費用を次年度へ繰り越し、事業延長している。
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