2016 Fiscal Year Research-status Report
食道癌患者の周術期から外来看護への継続した栄養評価の検証
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16K20744
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
下田 智子 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (60576180)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 看護学 / 食道癌 / 周術期看護 / 栄養管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、周術期食道癌患者の入院から退院後外来治療の一連の過程において、経時的栄養評価と患者の回復過程との関連を明らかにすることである。平成28年度は、食道切除術を受ける患者を対象とし、栄養状態を栄養経路別にモニタリングし、入院から退院までの経時的変化を検討した。 食道切除術を受けた患者20名(BMI≧25、7名、BMI値<25、13名)を対象とし、術前と術後14日目(経口摂取開始7日後)の栄養評価(体組成、BMI;Body Mass Index及び血液検査値)と回復状況について看護必要度を収集した。分析は、BMIと体組成及び看護必要度について、関連する項目の相関を、次にBMIに基づき肥満群(BMI≧25、H群)と非肥満群(BMI値<25、N群)に分け検討した。その結果、BMIと入院時及び術後の骨格筋量には正の相関があった(r=0.981, p<0.01)。2群ともBMI(kg/m2)は、術前(H群26.3、N群20.3)よりも術後(H群25.3、N群19.8)に低値を示した。骨格筋量(kg)は、N群は術前23.3、術後23.2と維持されていたが、H群は術前30.9、術後29.5と術後に低値を示した(p<0.01)。血清アルブミン値(mg/dl)は、術前(H群3.9、N群4.1)よりも術後(H群3.0、N群3.0)に低値を示した(p<0.01)。看護必要度(術後3、7、14日目)は、2群間の差はなく、BMIとの関連もなかった。 したがって、栄養状態と回復状況について、BMI高値患者は、低値の患者と比較し、骨格筋量が多く、術後も維持できていた。回復状況との関連について、今後さらなる検討が必要だが、本結果では、体組成と看護必要度との関連は、低いことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通りに進行しているため
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、栄養状態の指標にBMI、患者の回復過程の指標として看護必要度を用いて検討した。その結果、BMIと看護必要度に関連がなかったため、他の因子の検討が必要なことがわかった。今後の方向性を確認するために栄養管理に対する患者の思いをインタビューにより検討中である。今後は、患者の回復過程の指標となる因子の検討および、当初の計画通り食道切除術を受けた患者の周術期における栄養状態を栄養経路別にモニタリングし、入院から退院および外来までの経時的変化を検討する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた学会発表が一部できなかったこと、論文投稿ができなかったため次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文投稿を行ない、次年度使用する。
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Research Products
(2 results)