2017 Fiscal Year Research-status Report
シャント発声患者のQOL向上を目指した教育プログラム開発
Project/Area Number |
16K20752
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三好 雅之 鳥取大学, 医学部, 助教 (60632966)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | シャント発声 / 生活上の困難 / コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
【はじめに】本研究は、シャント発声患者のQOL向上を目指した教育プログラムを開発することが目的である。シャント発声患者のQOLは声に関連することだけではなく、日常生活上においてもQOLに関連する要因が含まれることが考えられるが、患者の思いや体験を深く探求した研究は見あたらなかった。今後、適切な看護介入、教育的支援が行えることを目指し、シャント発声患者の生活上の困難について明らかにすることを目的に研究を行った。本年度その結果を学会発表、論文で発表した。 【方法】対象者は、頭頸部外科外来に通院し、シャント発声を行っている患者10名。データ収集は半構造化面接法を用いた。調査内容は、「シャント発声により起きている生活上の困難やその思いに関すること」について自由に語っていただいた。内容をコード化し、サブカテゴリーからカテゴリーヘと抽出した。 【結果】シャント発声患者の生活上の困難として、28のサブカテゴリー、14のカテゴリーを抽出した。 シャント発声患者は、自分の言葉が聞き取りづらいと感じること等に起因する“コミュニケーションの取りづらさ”や“自分の発声方法を知らない人と話すことは避けたい” “食事の際に不便さを感じる”などの多様な生活上の困難感を抱えていることを明らかにし、医療者における患者理解を深めることへの寄与、看護援助のあり方を示した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、シャント発声患者の生活上の困難に関する検討の分析を行い、学会発表、論文発表を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度、生活上の困難およびセルフケアの構造を明らかにし、患者のQOL向上へ向けたプログラム案を作成する。
|
Causes of Carryover |
(理由)論文作成のため英語校正見積もりが当初の予定よりも低かったため。 (使用計画)次年度の論文作成のための予算として使用予定
|
Research Products
(4 results)