2019 Fiscal Year Annual Research Report
Action research for building a support system for improving the quality of diabetes dialysis prevention guidance
Project/Area Number |
16K20756
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
藤澤 由香 岩手県立大学, 看護学部, 講師 (60711942)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 糖尿病透析予防指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病透析予防指導(以下、透析予防指導)における看護の実態調査(アンケート調査)については、研究の当初は、医療資源の地域格差が大きい岩手県と医療資源が豊かな県を含むA、B県の結果を比較し、3県の結果から全国的な糖尿病透析予防指導の現状と地域性による透析予防指導の現状について検討しようと考えていたが、本調査の回収率が著しく低かったため、有効な統計分析ができなかった。しかし、糖尿病看護認定看護師・慢性疾患看護専門看護師を有する施設を対象とした透析予防指導管理料算定の実態調査についての先行研究の結果と糖尿病患者の診療に携わる施設を広く対象とした本調査の結果に透析予防指導の実態についての大きな隔たりが出たことにより、地域の診療所等における糖尿病透析予防指導の充実の必要性や医療連携の重要性についてより具体的に検討していく必要性について示唆された。 アクションリサーチについては、対象施設Aは、透析予防指導に関わる糖尿病看護認定看護師個人が抱える課題に対して、対象施設Bでは、施設の課題として、当時、限局されていた透析予防指導に関わるスタッフを増員するため、関わるスタッフ全員の指導の均質化を目的とした介入計画を立案し介入をおこなった。その結果、糖尿病透析予防指導や糖尿病性腎症についての関心や実際のケアについて身近に考えられるようになったこと、本介入の最中に施設内の他部門間の連携を強化し、透析療法への移行期支援を具体的に検討することにつながったこと、患者個々への個別性を重視した看護ケアの見直しやチーム間の情報共有の強化等の変化が確認された。本研究の結果より、実践者と看護研究者のミューチュアルアプローチを用いることの透析予防指導の質向上における有用性について示唆された。今後は、実践者と研究者のミューチュアルアプローチを用いた糖尿病透析予防指導の看護の質向上の支援についてより具体的に検討していく。
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Research Products
(1 results)