2017 Fiscal Year Research-status Report
在宅看護における死後の処置の実態とケアの見直しに向けた取り組み
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16K20758
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 郁美 福島県立医科大学, 看護学部, 助教 (40736724)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 死後の処置 / 在宅看護 / 訪問看護師 / ターミナルケア |
Outline of Annual Research Achievements |
病院での看取りが主流となり、それまで遺族や親戚が担っていた死後の処置は看護師が担うようになった。近年、死後の処置の見直しが進み、教育機関で使用している教科書に記載された従来の処置方法では効果がないことが指摘されている。看護師の多くは死後の処置を臨床経験から学ぶという現状がある。特に在宅看護の場合、単独でケアを行うことが多く、看護師個人の経験や知識によって死後の処置に差があることが予測される。現在、在宅緩和ケアの需要が増え、在宅での看取りの質の向上が求められている。したがって、本研究は在宅での死後の処置とケアの現状を調査し、その結果をもとに訪問看護師を対象とした死後の処置に関する研修を行い評価することで、在宅での死後のケアの課題を検討することを目的としている。 研究の第1段階として、福島県内の訪問看護施設で勤務する看護師に向けて、現在行っている死後の処置やケアの方法に関するアンケート調査を行った。アンケートの内容は、対象となる看護師の属性、看護師経験年数、訪問看護経験年数、現在勤務する施設での看取りの有無、過去の看取りの有無、現在勤務している訪問施設の概要について、現在行っている死後の処置の具体的な方法、死後の処置の際気をつけていることや難しいと感じていること等である。 アンケートの内容が妥当であるか、研究者の所属する大学の教員や大学院生、訪問看護事業所に勤務しているがん看護専門看護師にプレテストを行い、質問項目の追加や回答困難な質問事項の有無を確認してもらった。また、がん看あんk護を専門とする研究者に意見をもらった。その後、本学の倫理委員会に本研究を申請し、実施を承認された。 アンケートは福島県内の訪問看護事業を135施設に各3部発送し、208通回収された。回収率は51%であった。 現在アンケートの記載内容を集計、分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
アンケートの調査項目について、妥当であるかどうかの検討に時間を要した。また、学生教育に時間をさいていたため、アンケート結果の分析に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
30年度は本研究を中断中であるが、再開しだい調査内容の分析を行い結果をまとめる。その結果を踏まえ訪問看護事業所に勤務するがん看護専門看護師や、がん看護を専門とする研究者にスーパーバイズしてもらい、研究の第2段階としている死後の処置に関する研修会について検討していく。
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Causes of Carryover |
(理由) 研究計画の進行が遅れ、予定していた使用額に至らなかったため。 (使用計画) 次年度は本件急を中断するが次年度以降データ入力等の人件費や、研究内容に関するスーパーバイズを受ける際の旅費に使用する。また、研究結果の研修会を開催する場合の会場費、交通費等に使用する。
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