2017 Fiscal Year Research-status Report
炎症性腸疾患患者に対する看護師主導による電話相談システムの構築及び予備的介入研究
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16K20760
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川上 明希 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (00734021)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 / 電話相談 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、炎症性腸疾患患者である潰瘍性大腸炎患者およびクローン病患者を対象とした再燃予防のための電話相談支援プログラム作成に向けての基礎的調査を実施し、以下の2点を実施した。 1.まず、先進的に電話相談システムを行っている英国のKing's College Hospitalに外来通院している潰瘍性大腸炎患者100名を対象に自記式質問紙調査および診療録調査を実施した。内容は、体調悪化時の電話相談システムの利用状況とそのアウトカムについての患者の認識および診療録による薬剤や治療の追加の確認についてである。主な結果として、電話相談システムを利用することで自覚的にも客観にも重症化を予防できていることが明らかになった。また、本結果は、本邦のごく限られた施設で電話相談システムを実施している施設の認識とほぼ同様であった。 2.次に、平成29年7月8日炎症性腸疾患研究会のコメディカルの会に英国のSt Mark's HospitalのNurse Consultant-IBD(英国で定められている炎症性腸疾患に対する上級看護師)であるMarian O'Connorが招かれ、本邦の炎症性腸疾患患者をケアする、看護師、薬剤師、栄養等を対象に電話相談システムや患者ケアについて講演を行ったため、情報収集、ヒヤリングおよび現作成段階のプログラムについて意見を得た。プログラムにいては、英国では厳格なガイドラインに基づいて作成されており、本研究においても指針となるガイドラインを明確にしておく必要性いついて助言を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画どおり、電話相談に対する効果検討に向けてのプログラムの洗練を行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
プログラムの効果検討に向けた、施設との打ち合わせや施設担当者との調整を行う。
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Causes of Carryover |
理由 旅費については、英国の施設とメールでやりとりが可能であったことと、英国の看護師が本邦に来日講演したことから不要になった。 使用計画 次年度はプログラムの効果検討に向け、国内の施設で調整が必要になるため、旅費が必要になる。
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