2017 Fiscal Year Research-status Report
フライトナースのシミュレーション看護教育プログラムの検証
Project/Area Number |
16K20765
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
船木 淳 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (80553312)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | フライトナース / シミュレーション / ドクターヘリ / プレホスピタルケア |
Outline of Annual Research Achievements |
所属施設の倫理審査承認後、研究協力依頼時に日本航空医療学会から認定指定施設として認定を受けた直近の5施設とドクターヘリ導入間もない5施設、合計10施設に研究協力を依頼。その後、6施設(東日本エリア:2施設、西日本エリア:4施設)から研究協力可能の返事があった。そのうちの3施設については、研究協力者が直接研究趣旨について説明に伺い、他3施設についてはメール審議等を進めた。各施設からフライトナース教育担当者を1名紹介していただき、本研究のサポートを得ることとなった。 研究協力施設にシミュレーションシナリオとして想定している以下の10テーマを示し、各施設で希望するシミュレーショントレーニングのテーマを選定してもらうこととした。 【患者に関するアセスメントと看護実践項目】:「重症外傷」、「ショック患者」、「強い胸痛患者」、「新生児救急患者」、「小児救急患者」。 【プレホスピタルの状況を想定した実践】:「ドクターヘリ内での患者の急変を予測した観察」、「プレホスピタルで取り乱している家族への看護」、「複数傷病者に対するトリアージ」、「プレホスピタルでのチーム医療を視野に入れたマネジメント」、「患者の状況から判断する緊急度・重症度」、「ドクターヘリ内での急変時の実践」 テーマ選定については、シミュレーションシナリオ(案)完成後に検討を希望する施設もあり全施設のテーマ選定には至っていない。また、各施設からの要望として施設毎にシミュレーションで強化したいというトレーニングテーマもあるということが分かった。研究者が示したテーマとともに各施設でトレーニングニーズが高いシミュレーションシナリオ(案)を作成していくことも視野にいれていくこととなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究協力の同意が得られた後、各施設とシミュレーションシナリオの方向性、ニーズについて確認を行っている。シナリオ作成に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力施設以外のフライトナースの協力を得ながら各シミュレーションテーマのシナリオ(案)を作成している。作成しているシナリオをベースとしたうえで、各研究協力施設のドクターヘリ運航体制、教育内容、人員等を考慮しながら、各施設のシミュレーション学習のニーズに沿ったシミュレーションデザインを進めていく。 また、シミュレーションの評価の観点から「フライトナース実践プロトコール」を作成している。プロトコールの項目として「ドクターヘリ出動要請」、「現場到着まで」、「現場観察と傷病者(家族)の初期評価」、「詳細な評価(二次評価)と実践」、「救命救急センターの選定」、「病院搬送の途上」、「病院での引継ぎ」、「振り返り」を考えている。そして、それぞれの各段階を「評価」・「選択」・「実行」の側面から学習目標が達成できるデザインとしている。各研究協力施設のフライトナースの意見を参考にしながら、フライトナースの実践に即したプロトコールになっているか、シミュレーション評価にも活用できるか検討を進めていく。 シミュレーションシナリオ、フライトナース実践プロトコルが完成次第、各施設とシミュレーションを実施していく予定である。
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Causes of Carryover |
研究協力施設が遠方でもあり(東日本エリア:2施設、西日本エリア:3施設)、打ち合わせやシミュレーション実施のための旅費が発生する。また、各研究協力施設のフライトナース教育担当者(研究サポーター)にシミュレーション教育に関するセミナーを受講していただく予定であり、セミナー受講費・交通費等の計上が必要となる。
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