2018 Fiscal Year Research-status Report
肺がん患者の全人的呼吸困難感の看護アセスメントツールの開発
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16K20767
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
庄司 麻美 高知県立大学, 看護学部, 助教 (00737637)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺がん患者 / 全人的呼吸困難感 / 看護アセスメントツール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、呼吸困難感を体験している肺がん患者の全人的呼吸困難感の看護アセスメントツールを開発することである。 平成30年度は、呼吸困難感を体験しているがん患者の全人的呼吸困難感の看護アセスメントの視点を明らかにし、呼吸困難感を体験している肺がん患者の全人的呼吸困難感の看護アセスメントツールを開発するために、①前年度から引き続き、対象者をリクルートし研究協力施設の倫理審査を受審する、② 呼吸困難感を体験しているがん患者の全人的呼吸困難感に対して、質の高い看護を実践している看護師を対象にインタビュー調査を実施する、③分析により、呼吸困難感を体験しているがん患者の全人的呼吸困難感の看護アセスメントの視点を抽出する、④文献検討で明らかになったアセスメントの視点と関連要因を統合し、全人的呼吸困難感の看護アセスメントツールの開発に取り組むことを計画した。 7名の対象者のインタビューを実施し分析した結果、身体的側面、心理・精神的側面、社会的側面、物理的・人的環境の側面、生活への影響、家族の状況、治療に関する側面、鎮静の必要性と時機、治療や療養場所など今後生じうる問題・課題の可能性等、多面的な看護アセスメントの視点が明らかになった。さらに、【患者の病態・状況】、【病みの軌跡の局面】を把握し、【患者の苦痛症状のマネジメント】を重視しつつ、【患者の病態・状況の変化とその予測】、【患者の価値観や過去・現在・今後の希望・意向と実現可能性】の視点を常にもって看護アセスメントを行っており、これらは、呼吸困難感を体験しているがん患者の全人的呼吸困難感の看護アセスメントの基盤となると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
対象者のリクルートおよび所属施設の倫理審査の受審過程に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を延長し、研究成果の発表と研究結果に基づいてアセスメントツールの開発、グループインタビューによる全人的呼吸困難感の看護アセスメントツール妥当性および臨床活用の有用性の検証に取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
平成30年度の研究計画が予定より遅れたため、当初予定していたよりもインタビュー調査に関わる旅費、謝礼品、テープ起こしの外部委託費用に、残額が生じた。次年度は、専門領域の学会で研究成果発表を予定しており、学会参加費用・旅費が発生する予定である。また、全人的呼吸困難感の看護アセスメントツールの妥当性、および臨床活用の有用性の検証に取り組む予定であり、グループインタビューの旅費・謝礼品、テープ起こしの外部委託費用として適正に使用する。
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