2016 Fiscal Year Research-status Report
全成人入院患者用のせん妄評価スケール(日本語版bCAM)の妥当性・信頼性の検証
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16K20772
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Research Institution | Kameda College of Health Sciences |
Principal Investigator |
古賀 雄二 亀田医療大学, 看護学部, 講師 (90756727)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | せん妄 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、せん妄評価ツールであるbrief confusion assessment method(bCAM)の日本版を作成し、外科系患者と内科系患者を対象として、集中治療室と一般病棟においてその妥当性と信頼性を検証することである。看護師が妥当性・信頼性の未検証ツールでせん妄評価を行う、または、ツールを使用せずにせん妄評価を行うことにより、誤った評価結果に基づいて治療計画やケア計画が立案・実行される可能性があるとともに、せん妄患者の見逃しにより治療・ケアの開始が遅れる可能性があるなど、患者に与える影響は大きい。臨床看護師が使用しやすい簡便なせん妄ツールの作成と妥当性・信頼性検証を行うことは、適切な治療やケアの提供と、転倒・転落やルートトラブルなどのせん妄に伴う医療安全状のリスクを低減しうる。 初年度である平成28年度は、日本版bCAM検証のためにフィールドを追加し、データ収集を開始した。現在、1施設でのデータを収集中であり、さらに1施設とフィールド交渉中である。 本研究はせん妄診断のゴールドスタンダードである精神科医の協力が必要不可欠であるが、これまで協力予定であった施設での精神科医の勤務状況の変化(精神科医チームの異動・役割拡大など)により、施設変更を検討する必要性が生じたためである。 現在取得しているデータの概観としては、ほぼ期待される結果が得られていると考えられる。また、本研究に伴う有害事象や、データ収集者からの疑義などは生じていない。以上のことから、本研究の中止や計画変更を検討する必要はなく、引き続き、次年度もデータ収集を継続していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はせん妄診断のゴールドスタンダードである精神科医の協力が必要不可欠であるが、これまで協力予定であった施設での精神科医の勤務状況の変化(精神科医チームの異動・役割拡大など)により、施設変更を検討する必要性が生じたためである。現在、交渉中の施設においては、臨床からの協力表明が得られており、リサーチナースのbCAM評価トレーニングを行う段階にある。引き続き、施設における研究の詳細な説明と、研究手続きを進め、可及的速やかにデータ収集が開始できるよう調整を行う。 また、研究代表者の異動に伴う手続きのため、一時的にデータ収集を停止している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在交渉中の施設での研究開始手続きを可及的速やかに進める。平成28年度中に2施設でデータ収集開始となる段階までを予定していたが、現在1施設のみであるなど、研究進行がやや遅れているため、さらに1施設のフィールド追加を検討し、打診を行っている。 研究代表者の異動に伴う手続きを速やかに進め、データ収集を再開する。
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Causes of Carryover |
使用計画の変更(旅費の行先・回数変更、物品購入、謝金使用計画の変更)のために余剰金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
余剰金であるため、返納手続きを行う。
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[Journal Article] 急性・重症患者看護専門看護師のせん妄ケアは包括的患者生活管理である2017
Author(s)
古賀 雄二, 植村 桜, 伊藤 聡子, 井上 和代, 大西 純子, 小幡 祐司, 杉江 英理子, 杉野 由起子, 藤野 智子, 古厩 智美, 茂呂 悦子
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Journal Title
日本クリティカルケア看護学会誌
Volume: 13(1)
Pages: 37-48
DOI
Peer Reviewed
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