化学療法による末梢神経障害をもつ大腸がん患者の苦痛緩和にむけた看護支援モデル開発

2017 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K20773
• Research Institution: Kyorin University
• Principal Investigator: 市川 砂織 杏林大学, 保健学部, 助教 (70759505)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: 看護 / 大腸がん / 末梢神経障害 / 化学療法

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、がん化学療法による末梢神経障害をもつ大腸がん患者の苦痛緩和に向け、全治療過程における継続的看護支援モデルを作成し、介入効果の検証を行う。
研究の進め方は、研究１として、治療後も末梢神経障害が続く大腸がん患者に関する研究を行い、治療後も症状が続く患者に対する看護支援を明らかにする。研究１の結果と先行研究をメタ統合し、看護支援モデルを作成する。その後、予備検証を行い、看護支援モデルの信頼性、妥当性を検証し、モデルを完成する。これが研究２となる。最終的に、研究２をふまえ看護支援モデルを用いた介入研究を行い、看護支援モデルの効果を評価をする。
今年度は研究実施計画における研究１の、治療後も末梢神経障害がつづく患者に関する研究を進めるため、文献検索、所属機関の倫理審査書類作成を行った。文献検索では、大腸がん患者の末梢神経障害に関して、既存の研究では治療中と治療後の区別なく、「大腸がん化学療法により末梢神経障害のある患者」として捉えられ、対象が選定されている研究が多く、治療後に焦点を絞ったものは見当たらなかった。しかし、治療継続後も症状が続く患者は、治療中の患者と異なるニーズを持つことが予測される。文献検索の結果、第一段階の研究では、対象者にインタビュー調査を行い、質的帰納的分析から治療後も末梢神経障害をもつ患者の体験を明らかにし、そこから看護支援モデル作成に関連する、具体的な看護支援内容を検討する必要があると明らかになった。今後は所属研究機関の倫理審査に向け準備を進める。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

産後復帰したが、育児のために計画通り研究が進まなかった。

Strategy for Future Research Activity

研究時間を確保し、まずは所属研究機関の倫理審査を通し、研究開始できるようにする。

Causes of Carryover

育児のために研究が計画通り進まなかったため、未使用額が生じた。分析に使用する統計ソフト、謝金、文具費等に使用予定である。