2019 Fiscal Year Research-status Report
統合失調症者の家族レジリエンスを高めるための看護支援プログラムの開発
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16K20787
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
川口 めぐみ 福井大学, 学術研究院医学系部門, 講師 (40554556)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 統合失調症をもつ人 / 親 / きょうだい / 家族レジリエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、2018年度に引き続き、統合失調症をもつ人の家族レジリエンスを高めるための看護支援プログラムの構築を目指し、統合失調症をもつ人のきょうだいの経験を明らかにするため面接調査を実施した。調査の内容は、家族の統合失調症発症からきょうだいがどのような経験をしてきたか、統合失調症をもつ人との関係について、親との関係性について、婚姻している場合には、婚姻後の新たな家族との生活ときょうだい支援の両立についてなどであった。本年度きょうだい4名の調査を実施し、昨年度と合計してきょうだい8名の面接調査が終了した。現在は、面接内容の分析に取り組んでいる。 また、これまでの研究結果をもとにして、まずは、統合失調症をもつ人の家族レジリエンスを高めるための看護支援プログラム(案)として、家族の中でも親と統合失調症をもつ人本人を対象としたプログラム作成に取り組んだ。そして、精神疾患をもつ当事者からプログラム内容およびプログラムの実施方法について助言を得た。現在は、助言内容を参考にし、プログラム内容およびプログラムの実施方法についての修正に取り組み、看護支援プログラム(案)の完成を目指している。 本年度実施した研究結果の成果発表としては、2019年8月大阪開催の看護研究学会において、統合失調症をもつ人のきょうだいの文献検討についてを報告した。また、2020年1月チェンマイ開催の23rd East Asian Forum of Nursing Scholarsにおいて、統合失調症をもつ人の親の行動について報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2017年7月21日から2018年9月30日までの産前産後休暇・育児休暇取得による研究中断期間があった。そのため、当初の研究計画から1年程度の遅れが生じている。当初、2019年度に実施を予定していた、家族レジリエンスを高めるための看護支援プログラム(案)の完成を目指した統合失調症をもつ人の家族へのフォーカス・グループ・インタビューが未実施となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究中断期間が生じたことによる研究計画の遅れのため、研究計画を修正し2020年度まで研究の実施を延長した。 今後は、当初、最終年度であった2019年度に予定していた統合失調症をもつ人の家族を対象とした、フォーカス・グループ・インタビューを実施する。インタビューの中では、統合失調症をもつ人の家族レジリエンスを高めるための看護支援プログラムの内容を提示する。そして、対象者の意見をもとにプログラム内容を修正し、プログラムを完成させる。
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Causes of Carryover |
産前・産後休暇および育児休暇取得に伴う研究中断期間が生じた関係で、当初の研究計画から1年程度の遅れが生じた。当初計画で2019年に実施予定であった統合失調症をもつ人の家族へのフォーカス・グループ・インタビューが未実施となっている。そのため、予定していた会議費、参加者への謝金、交通費、消耗品費等の支出が生じなかった。 2020年度に、フォーカス・グループ・インタビューを実施する。
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