2017 Fiscal Year Research-status Report
PICU入院児との面会がきょうだいに及ぼす影響:きょうだいへの適切な働きかけ
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16K20803
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
西名 諒平 慶應義塾大学, 看護医療学部(信濃町), 助教 (70770577)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 小児集中治療室 / 家族への援助 / きょうだい支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究のベースとなった、交付申請以前に実施したPICU入院児ときょうだいの面会に関する研究について、分析と考察を深め、平成28年度に論文を投稿、査読審査を経て平成29年8月に受理された。現在、公表した論文も活用して、PICU入院児のきょうだい支援の検討の重要性を伝え、本研究の協力者のリクルートに努めている。 本研究の進捗状況としては、論文で公表した研究では、PICU入院児ときょうだいの面会場面の観察と両親へのインタビューデータに基づいた検討であり、医療者側がどのようにきょうだいのことを捉えて、どのような意図で支援をおこなっていたかが明らかではなかった。これを踏まえて、PICU入院児のきょうだいについて、看護師がどの様にとらえ、どのように支援しているかを検討するために、PICU入院児ときょうだいの面会に関わった看護師へのインタビュー調査をおこない、データ分析を進めている。 現在までに、4施設、8名の看護師にインタビュー調査をおこない、データ分析を進めているところである。今後も、データ分析と並行してインタビュー調査を重ね、論文作成と投稿を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
投稿論文が受理、公表されたことと、看護師へのインタビュー調査については、概ね順調に進めることができた。引き続き、看護師へのインタビュー調査およびデータ分析をおこない、論文投稿につなげたいと考えている。 一方、PICU入院児ときょうだいの面会場面の観察や、両親へのインタビューについては件数を増やすことができていない。看護師へのインタビューにくわえて、これらのデータ収集も進めてゆけるよう、研究実施候補施設との調整を進めていきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、看護師へのインタビュー調査を中心に取り組み、4施設の看護師にインタビューを実施することができた。PICU入院児ときょうだいの面会は、1施設あたりの実施頻度が少ないため、インタビュー調査を通して複数の施設の状況を知り、調整を重ねながら、複数の施設で観察データの収集をおこなうことができるように取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
2017年度は4施設の医療者を対象にインタビュー調査をおこなったが、すべて近郊の都道府県の施設であったため、交通費等の経費が低コストで実施することができた。様々な施設環境でのデータを収集するために、今後も近郊の施設に限らず、新規施設でのデータ収集実施を検討し、調査を継続する予定である。 次年度も、データ収集にかかる経費(旅費、協力者への謝金、インタビュー音源の文字起こし費用 等)を主な支出として見込んでいる他、論文作成のための資料調達や資料整理等の経費として使用する予定である。
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