2016 Fiscal Year Research-status Report
妊産婦の非対称性骨盤アライメントと骨盤帯痛の関連性
Project/Area Number |
16K20807
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
坂本 飛鳥 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 助教 (90758715)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨盤帯痛 / 産後骨盤アライメントの変化 / 3次元骨モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、産前産後を通して、骨盤アライメントを3次元画像でとらえ、分析し、骨盤帯痛との関連性を明らかにすることであった。平成28年度の計画は、対象者20名とし、産前の疼痛評価(Visual analog scale,Pelvic girdle questionnaire)とMRI画像産後2週以内と産後3か月目の2回実施し3次元骨モデルの画像を作成し、骨盤アライメントを評価することであった。 実施状況は、現在予備研究2名、本研究4名のデータを収集しており、データ解析中である。当初の予定よりもリクルートがやや遅れているが、現在、リクルートのコンプライアンスを上げて、実施している。3次元骨モデルの分析については、順調に解析方法を検討し、予備研究の解析は終わっている。予備研究の結果を踏まえ、分析方法の改善を行っている。 疼痛調査に使用している質問紙について、Pelvic Girdle Questionnaire日本語版の信頼性、妥当性については、先行研究で報告はないため、Pelvic Girdle Questionnaire日本語版の信頼性、妥当性についても同時に研究を進めている。 予備研究からわかった内容として、産後1か月の間に疼痛は軽減傾向にあり、骨盤アライメントも大きく変化する。特に両寛骨は初期に外転、下方回旋していたものが、徐々に角度が小さくなっていた。また仙腸関節の近接距離も産後1か月内で大きく変化した。従って、本研究は、産後の骨盤アライメントの変化を骨モデルからとらえることが可能なため、体表評価よりも有効であると考える。また、骨盤アライメントの変化と骨盤帯痛の関連性について調べることで、産後骨盤帯痛が持続する一因を明らかにすることが可能な重要な研究といえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
やや遅れている理由として、当初20名のデータを平成28年に収集する予定であったが、現在、2回目のデータを取り終えた者が4名である。平成29年1月より、リクルートのコンプライアンスをあげ、リクルートを強化している。リクルートがやや滞っている理由として、対象者が妊婦であり、育児や体調の変化により、同意を得ることがやや難しいことがあげられる。しかし、妊婦の健康教室への参加者も多いため、妊婦が集まる場所を調査し、リクルートを行っていく。また、スノーボールサンプリング式に協力者の知り合いに声をかけていただく。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策については、産前産後の骨盤アライメントの変化をとらえるために、MRI撮影を妊娠後期にも実施する予定であったが、妊婦の体調により、撮影が難しいため、1回目の撮影を産後2週以内に実施することに変更した。平成29年8月までに、産後骨盤アライメントの変化と骨盤帯痛の関連性についての研究を期間内に終えるようにリクルートのコンプライアンスを上げていく。 平成29年開始予定の骨盤対称化ディバイスを用いた研究を8月より開始できるように、データ収集の準備を4月より取り掛かっている。期間内にデータが収集できるように調整していく。
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Causes of Carryover |
当初予定していた20名分のデータ収集ができず、それに伴う旅費、謝礼、MRI撮影費が発生しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
対象者獲得のためのリクルート旅費、データ収集に伴う旅費、対象者への謝礼、対象者のMRI撮影費に使用する。
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