2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K20814
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| Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
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Principal Investigator |
湯本 淑江 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00755184)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 認知症終末期 / 症状マネジメント / 質指標 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
認知症終末期では意思表示が困難になることから、認知症患者の苦痛症状や安寧を阻害する要因の特定や除去はケア提供者や家族に依存せざるをえない。終末期の症状マネジメントが適切に行われることで患者のQOLのみならず、その療養を支える家族の生活のQOLを向上することが期待されるが、現状では実践現場で広く普及している症状マネジメントを適切に把握するためのツールなどは見当たらない。そこで本研究は認知症終末期における症状マネジメントの質指標の開発を目指し2段階の調査を計画した。平成29年度は第1段階：現場のケア提供者が日々捉えている認知症終末期患者の症状やその兆候、前駆症状及びその症状への家族の反応も含めた詳細なインタビューを行う。第2段階：調査紙の予備調査開始を進捗目標とした。
対象施設の抽出が課題であることからインタビュー調査について一度遂行を断念したが、老人福祉施設・認知症施設における実践者に共同研究者としての協力を得られたこと、研究目標のために有効な方法であることからインタビュー調査を再計画した。よって平成29年度はインタビュー調査遂行のため計画調整と準備を行った。現在調査計画を倫理審査委員会にて審議中である。インタビュー調査が再計画されたため、予算の終了年度を1年延長した。また、平成28年度に行った北アイルランドでの現地調査により得られた知見と先行研究の知見を統合させ、英語論文としてまとめた。これは現地において意見交換を行った認知症終末期研究者と共同で論文執筆しており、その作業のため月に一回のペースでwebミーティングを行って完成させた。平成30年内の採択に向けて現在投稿中である。
今後はインタビューの実施と分析、項目策定を行い、予備調査につなげていく予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
尺度項目策定のためのインタビュー調査を再計画したためその計画調整と準備に時間を要している。しかし平成28年度に行った北アイルランドでの現地調査により得られた知見と先行研究のレビューの結果を成果として英語の論文とし学術雑誌に投稿することができた。また、データの一部は日本国内、イギリス国内の学術集会において報告予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画として第2段階である予備調査終了を目指して、看護師・介護士それぞれにインタビューを行い、分析ののち先行研究の知見と合せて指標項目案を作成する。終末期のケアについて知見を集めるにあたって経験のある施設を対象とするが、このような施設での実践者（経営層レベル）に共同研究者として、対象となる施設の抽出等を担当してもらうこととなったため、協力施設を探しやすくなると期待される。
指標項目案をもとに質問紙を作成し予備調査を行っていく予定である。予備調査では、策定した質指標については①項目が日本の認知症終末期の特徴を踏まえたものとなっているか、②より良い終末期のための症状マネジメントとして適切な項目となっているかというよう情報収集も含めて、看護師・介護士を対象に行う。
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| Causes of Carryover |
当該年度は尺度項目策定のためのインタビュー調査を再計画したためその計画調整と、準備が行われた。調査が行われるのは平成30年度になる見込みであったため、次年度へその予算が繰り越された。よって平成30年度は、インタビューのための旅費、謝金、逐語録のテープ起こし、予備調査のための旅費、それらの成果報告のために予算が使用される予定である。加えて平成28年度に行った北アイルランドでの現地調査により得られた知見と既存の文献レビューの論文が採択された際の費用、学会等での成果発表のための旅費に使用される予定である。
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