2016 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者の夜間多尿の排尿パターンと利尿剤との関連
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16K20815
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
瀧本 まどか 山梨大学, 総合研究部, 助教 (50769586)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 体成分分析装置 / 膀胱用超音波画像診断装置マニュアル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、夜間多尿を改善する効果的な内服時間変更の看護師の評価基準作成に向けた知見を得るために要介護高齢者の夜間多尿の排尿パターンと利尿剤との関連を明らかにすることである。 平成28年度は、夜間多尿と利尿剤に関する最近の書籍と先行文献をレビューし、対象の選択基準、除外基準、調査項目の検討を行った。また、関連学会への参加によって実施可能な研究方法等の情報収集を行った。その結果、夜間多尿との関連が認められる心機能の評価として、当初、下腿浮腫の下腿周囲長の測定を計画していたが、下腿浮腫が生じる部位が足背や腓腹部など個人差があり、同一部位での測定評価が適切でないことがわかった。そこで、電気インピーダンス法を用いた体成分分析装置の実用性に関する知見を得たため、本研究での使用の検討を進めている。通常の体成分分析装置は、立位で測定する機器が主流だが、寝たきりや自立度の低い要介護高齢者でも測定可能な臥位で測定する機器があり、使用予定である。 また、先行文献より夜間多尿の定義が65歳以上の場合、夜間多尿指数(夜間尿量/24時間尿量)が33%以上と夜間尿産生が91ml/hr以上とあり、定義によって有病率も異なった。定義によって、結果にも影響がでるため、検討を重ねた結果、本研究では、研究参加者確保のため、より高い有病率でスクリーニングされるICS(国際禁制学会)提唱の夜間多尿指数33%以上を夜間多尿と定義した。 また、排尿パターンの評価に用いる膀胱用超音波画像診断装置を協力施設で正しく操作できるように使用方法を検討した。実際に24時間使用し、起こりうるトラブルを分析した。測定誤差を最小にするために、プローブの装着の適正位置の確認方法、固定方法を含めた使用マニュアルを作成した。現在、所属施設の研究倫理委員会へ申請の準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度に利尿剤を内服している要介護高齢者の1日の排尿パターンのデータ収集を行う予定だったが、実施できていない。その理由として、下腿浮腫の評価方法を体成分分析に変更したため、そのための情報収集と検討に時間がかかったことがあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
体成分分析装置の使用も含めた研究計画書を速やかに所属施設の研究倫理委員会に申請を行う。平成29年度はデータ収集の実施を計画している。年度末に向けて、解析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
平成28年度に計画していたデータ収集が実施できなかったため、謝礼や消耗品等の予算を執行できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
膀胱用超音波画像診断装置に関わる消耗品、協力施設でのデータ保存のためのノートパソコン購入費、謝礼、体成分分析装置のレンタル費用を計画している。
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