2018 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者の夜間多尿の排尿パターンと利尿剤との関連
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16K20815
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
瀧本 まどか 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (50769586)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 夜間多尿 / 夜間頻尿 / 要介護高齢者 / 利尿剤 / 膀胱用超音波画像診断装置 / 尿失禁 / 膀胱内尿量 / 排尿パターン |
Outline of Annual Research Achievements |
夜間多尿は高齢者に頻度が高く、病態が多様で長期に続くため、睡眠障害やQOLに影響し、介護者にとっては大きな負担になっている。心疾患、高血圧の他に夜間多尿の治療薬としても使用されている利尿剤は朝食後の内服が一般的だが、午後に内服すると夜間多尿が改善するという報告がある。しかし、看護師が利尿剤の効果を評価できる手法が確立しておらず、夜間多尿改善のための内服時間変更の評価基準も確立していない。 そこで、本研究の目的は、夜間多尿を改善する効果的な利尿剤の内服時間変更の看護師の評価基準作成のために要介護高齢者の夜間多尿の排尿パターンと利尿剤との関連を明らかにすることである。 30年度は、倫理審査書類の修正と研究協力施設との具体的な実施計画の検討を行った。認知症をもつ高齢者に対するインフォームドアセントの方法や皮膚保護の方法についても検討を行った。 また、尿意が不明で尿失禁のある要介護高齢者に膀胱用超音波画像診断装置を用いて測定した際の排尿量と残尿量の解析方法の検討を行った。 予備調査では、寝たきりの要介護高齢者の中には、膀胱の収縮筋の低下により、排尿開始から終了までに15分~140分間かかる患者もいることがわかった。 排尿開始から終了までの時間が長い場合の排尿回数のカウント方法や残尿量測定時間の検討行った。測定値のCSVファイルとグラフを分析し、膀胱内尿量の1回の増減の最大値から最小値の差を1回の排尿量として、最小値を残尿量とした。排尿量は、実測のおむつ内失禁量(g)との対応で算出する方法を用いて、データ収集を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年一部改正の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に沿って、個人情報等及び匿名加工情報や個人識別符号、対応表の取り扱いに関する事項の見直し修正を行い、それに伴う倫理委員会の審査書類の準備や研究協力機関との打ち合わせに時間がかかり、データ収集が進んでいない。 分析に必要な対象者数に満たないため、平成30年度までの事業期間であったが、期間延長承認申請を行い、2019年度までの延長承認を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理委員会の承認を得て、協力機関との調整も済んでいるため、データ収集を迅速に進めていく。予定していた対象者数の調査が完了し、分析できる予定である。年度内の研究報告を進めていく。
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Causes of Carryover |
(理由)平成30年度に計画していたデータ収集が実施できなかったため、謝礼や消耗品等の予算を執行できなかった。 (使用計画)膀胱用超音波画像診断装置に関わる消耗品、謝礼、体成分分析装置のレンタル費用を計画している。
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