2019 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between voiding patterns and diuretics of elderly in need of care with nocuturia polyuria.
Project/Area Number |
16K20815
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
瀧本 まどか 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (50769586)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 夜間多尿 / 要介護高齢者 / 膀胱用超音波画像診断装置 / 体成分分析 / 利尿剤 / 観察研究 / 排尿ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
夜間多尿とは、「24時間の尿量のうち夜間尿量の割合が多い状態」とされ、夜間多尿指数(Nocturnal polyuria index:Npi=夜間尿量/24時間尿量)が若年成人で20%以上、65歳以上で33%以上」と定義されている。本邦における有病率は、夜間に3回以上排尿がある重度の夜間頻尿は、80歳以上の男性55.9%、女性40.2%で、加齢とともに増加する。夜間多尿は高齢者に頻度が高く、病態が多様で長期に続くため、睡眠障害やQOLに影響し、介護者にとっては大きな負担になっている。心疾患、高血圧の他に夜間多尿の治療薬としても使用されている利尿剤は朝食後の内服が一般的だが、午後に内服すると夜間多尿が改善するという報告がある。臨床現場で利尿剤を内服中であっても夜間多尿である要介護高齢者はいるが、利尿剤内服後にどのように利尿されているのか、利尿剤内服中の高齢者の飲水量や体水分分布の日内変動の実態は明らかにされていない。 本研究の目的は、要介護高齢者の排尿パターンと利尿剤との関係を明らかにし、夜間多尿を改善する援助方法の示唆を得ることである。利尿剤を内服している65歳以上の夜間多尿指数が33%以上の要介護高齢者15名を対象に排尿パターンと体水分量と生活状況を調査した。方法は、排尿パターンは尿失禁量の測定と膀胱用超音波画像診断装置の連続測定を3日間実施した。体水分量は、体水分組成計を用いて7時・11時・15時・19時の1日4回を2日間調査した。 その結果、利尿剤が注入された後の朝9時までの尿失禁量が多く、日中の尿量は昼食時の飲水量に対して少なかった。全身の体水分量は、夕方から就寝前にかけて増加していた。体幹と両脚の体水分量は、利尿剤注入後5時間経過した11時が最も低かった。
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