2016 Fiscal Year Research-status Report
女性アルコール依存症者の家族を支援する相談体制及びニーズの体系化
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16K20826
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
羽田 有紀 日本福祉大学, 看護学部, 助教 (10347429)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アルコール依存症 / 女性アルコール依存症者 / 家族 / 相談体制 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、女性アルコール依存症者の家族に対する精神的健康を支援する相談体制の実践内容とニーズを体系化することを目的としている。 平成28年度の研究実施計画としては、研究1として、女性アルコール依存症者の家族から自分自身の精神的健康を維持するための相談体制についてのニーズ、及び現在活発に先駆的に家族相談を実践している専門職から相談体制についての実践内容とその効果と課題について面接調査を実施することである。平成28年度は、研究1の調査内容を文献検討し、インタビューガイドを作成するとともに、研究参加者として、自助グループに対して女性アルコール依存症者の家族、現在先駆的に家族相談を実践している専門職(看護師、保健師、精神保健福祉士)に、研究協力の依頼を行っている。しかし、現状として、研究フィールドの確保が困難な状況があり、参加者の協力を得る段階に至っていない。そもそも、研究実施計画の立案時から、研究1において、研究フィールドを確保する、研究参加者に協力を得ることが困難であることを想定しており、平成28年度と平成29年度の2年間で研究1を実施することを予定している。そのため、平成29年度では、研究協力の依頼を継続して実施し、研究1を実施していく予定である。 また、研究2として、研究1で得られた面接調査の結果、「相談体制ニーズ調査票」を作成し、女性アルコール依存症者の家族に対して自記式質問紙調査を実施する予定である。研究1において、研究協力を得ることが困難な状況が続く場合は、研究実施計画を変更し、研究2で実施する予定であった、相談体制に関するニーズ調査を先に実施し、その調査用紙に面接調査の協力の可否を聞き、研究協力者を募る方法をとり、研究手法としてミックスメソッドを用いた研究を実施する。その変更も想定し、平成28年度は、ミックスメソッドの研究手法について検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度は、上記研究実績の概要にあげた研究1において、研究参加者として、自助グループに対して女性アルコール依存症者の家族、現在先駆的に家族相談を実践している精神保健福祉センター及びアルコール依存症専門治療施設の専門職(看護師、保健師、精神保健福祉士)に、研究協力の依頼を行っている。しかし、現状として、研究フィールドの確保が困難な状況があり、参加者の協力を得る段階に至っていない。そのため、当初立案した研究実施計画の達成度が遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画の立案時より、研究1において、研究フィールドを確保する、研究参加者に協力を得ることが困難であることを想定しており、平成28年度と平成29年度の2年間で研究1を実施することを予定している。そのため、平成29年度では、研究協力の依頼を継続して実施し、研究1を実施していく予定である。 また、研究2として、研究1で得られた面接調査の結果、「相談体制ニーズ調査票」を作成し、女性アルコール依存症者の家族に対して自記式質問紙調査を実施する予定である(平成30年度)。研究1において、研究協力を得ることが困難な状況が続く場合は、研究実施計画を変更する。変更点としては、研究1と研究2の内容をミックスメソッドの手法を用いた研究に変更し、研究2で実施する予定であった、相談体制に関するニーズ調査を先に実施し、その調査用紙に面接調査の協力の可否を聞き、研究協力者を募る方法をとり、面接調査を実施することとする。
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Causes of Carryover |
平成28年度の研究実施計画としては、研究1として、女性アルコール依存症者の家族から自分自身の精神的健康を維持するための相談体制についてのニーズ、及び現在活発に先駆的に家族相談を実践している専門職から相談体制についての実践内容とその効果と課題について面接調査を実施することであったが、研究フィールドの確保が困難な状況があり、参加者の協力を得る段階に至っていない。引き続き、平成29年度においても、研究協力の依頼を実施し、研究1を実施していく予定である。そのため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度では、研究1の内容を継続して実施していくため、必要経費は以下の通りである。 家族及び専門職に対する面接調査を行うために必要な経費の内訳は、旅費として調査旅費、人件費・謝金として面接内容逐語録作成費、研究協力者に対する謝品購入費とする。さらに、研究2を実施する場合は、家族に対して自記式質問紙調査を行うために必要な経費の内訳として、旅費として研究打ち合わせ旅費、人件費・謝金として調査票作成のための印刷費、調査協力者への謝品、その他として調査票発送費、調査票回収のための切手購入費とする。さらに、質問紙調査実施後の分析のための経費の内訳として、物品費としてIBM SPSS Regressionソフト購入費、人件費・謝金としてデータ入力学部委託費とする。
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