2017 Fiscal Year Annual Research Report
Care prevention for elderly men through fulfilling work that takes advantage of organized communities
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16K20832
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
山口 初代 沖縄県立看護大学, 看護学部, 助教 (70647007)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 組織的コミュニティ / 男性高齢者 / 介護予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者から学ぶことが高齢者ケアの原点であるという立場から、当事者性(高齢者の生活課題を自分ごととして捉え、その課題のために考えること)による高齢者の生活課題を導き、生活課題に取組み、その特徴から介護予防活動の方向性を探った。 豊かな老いと地域づくりに貢献するために、年齢・性別・資格を問わず、毎月定例でA研究会(組織的コミュニティ)を開催している。データ収集は、A研究会時に参加した20~80代の県民・保健医療福祉や衣食住の専門職・行政職の28名(高齢者12名)について、1グループ4~7名の5グループに分け、グループインタビューを90分実施した。内容は、「私(当事者性)が医療や介護の場面で体験した困りごと・希望すること」から生活課題を抽出した。当事者性による高齢者の生活課題は96のセンテンスがあり、内容の類似したものを集め、41のサブカテゴリー、11のカテゴリーを抽出した。そのうち、「老いの暮らしに必要な情報入手」の生活課題に取り組んだ。 当事者性による高齢者の生活課題は、専門性によって捉えられた課題を含み、暮らしに根ざした多様な課題であった。例えば、「バス停留所に北口と南口があり、間違えると高齢者の足では遠くて(100m)移動が大変である」という老いの暮らしに必要な情報入手の課題については、公共交通の専門家による勉強会(バスマップを配布し、バスの活用の仕方の説明)を行った。終了後、バス利用や日常的なバス利用頻度が増えたものもおり、生活課題への一連の取組みとしてA研究会で学んだことを暮らしに活かす行動変容がみられた。 そのため、介護予防活動の方向性は、地域に暮らす人々の暮らしづらさに起因する困りごとに目を向けて、その生活課題を共有し一緒に取り組む必要があると考える。
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Research Products
(2 results)