2018 Fiscal Year Research-status Report
在宅高齢者の地域力を活かした介護予防プログラムの活用と検証
Project/Area Number |
16K20833
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Research Institution | 湘南医療大学 |
Principal Investigator |
菊池 有紀 湘南医療大学, 保健医療学部看護学科, 講師 (90513903)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 介護予防 / 体操教室 / 高齢者 / 訪問 / 地域力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地域の介護予防活動に様々な事情で参加できない、参加しない高齢者を対象に、地域在住の高齢者が訪問し、二重課題の運動や、昨日の日記を記載する介護予防プログラムの導入、実施の後、認知機能、うつ傾向、握力への効果を科学的に検証することであった。 2018年3月に介護予防プログラムのベースライン測定を終え、測定後~7月にA市B地区の対象者に対して介護予防プログラムを導入し、検証を行った。8月に介入後の測定会を行い、その結果を9月~12月に各対象者および集団に対して、複数回で報告会を実施した。最終年度の2018年度に科学的に検証し、成果を発表する予定であったが、介入のずれ込みにより、2018年度1月より統計的分析を開始している。分析結果の一部は、2019年7月開催の第24回日本在宅ケア学会学術集会にて報告する予定である。 得られた結果、①地域在住の高齢者は、数人のグループを形成することで、集団で行う介護予防プログラムと同等の効果が得られた ②自宅で実施することは、集団で実施していた群よい認知機能が有意に改善した。これは、自宅で実施することで、各自がグループ間での声掛けの頻度やタイミングを考え、生活の中に取り入れることが必要であったと考えられ、生活に自律性が求められ、日常生活を計画することが、認知機能の維持・改善に繋がったと推察できた。今年度は本介護予防プログラムのさらなる検証を行い、成果を発表する予定である。 本研究で予測していた結果の1つとして、高齢者は介護予防プログラムの推進者となりえることがいえる。加えて、高齢者自身の働きかけにより、介護予防プログラムとしての効果が得ら、元気な高齢者を活用するという意義はあったと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、昨年までに介護予防プログラムの介入までは終える予定であったが、対象者の確保に時間を要し、2018年度での介入となった。介入後はおおむね順調にすすみ、対象者への報告は終了した。 期間を延長した今年度は、本研究目的に、てらし合わせ、介護予防プログラム導入の効果について科学的に検証し、成果を発表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者を一部修正したため、今後は分析方法を検討および論文としてまとめていく予定である。
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Causes of Carryover |
対象者を一部変更したため、研究開始が遅れ、次年度に助成金が生じた。 今後は、対象者の変更に伴う、分析方法を検討するため、統計分析のアドバイスをうけつつ、本研究目的の介護予防プログラム導入効果を科学的に検証していく。さらに、その成果について、論文としてまとめ、発表することに助成金を使用する予定である。
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Research Products
(3 results)