2016 Fiscal Year Research-status Report
慢性疼痛のある高齢者における在宅リハモデルの実証的構築
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16K20835
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
樋口 大輔 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 講師 (80736265)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 腰部脊柱管狭窄症 / 疼痛 / メンタルヘルス / 活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、腰部脊柱管狭窄症の手術を受けた高齢者において、①痛みを訴える人々の割合や痛みの特徴、メンタルヘルス、普段の活動量の実態、②【痛みの対処方法】や【痛みのとらえ方】とメンタルヘルスおよび普段の活動量との関連性、③有酸素運動が与えるメンタルヘルスおよび普段の活動量への効果、について明らかにすることである。 平成28年度は、上記①を明らかにするため、腰部脊柱管狭窄症に対する腰椎椎体間固定術から1年以上を経過した患者284人に対し郵送によるアンケート調査を実施した。疼痛の有無(numerical rating scale)、メンタルヘルス(short form 12-item health survey)、普段の活動量(physical activity scale for the elderly)を調査した。 その結果、182人から回答があり、うち、171人から有効な回答が得られた(有効回答率:60.2%)。171人中120人がnumerical rating scaleで2点を超える疼痛を有していることが明らかとなった(70.2%)。また、numerical rating scaleで2点を超える疼痛がある人々と疼痛がない、または、2点以下の疼痛がある人々との間でメンタルヘルスおよび普段の活動量を比較したところ、2点を超える疼痛がある人々の方が統計学的に有意にメンタルヘルスが不良で普段の活動量が低いことが示された。 以上のことから、腰部脊柱管狭窄症の手術を受け、術後にも継続して疼痛を有する高齢者に対するリハビリテーション支援が必要であることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度中の成果の公表には至っていないものの、当初の計画はすべて実行されデータの解析は完了しているから。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は概ね順調に進展していることから、平成29年度も当初の計画に従って研究を実行していく。 平成28年度の研究に協力してくれ、かつ、疼痛があると回答した人々に対して平成29年度の研究への協力を呼びかけることで対象者を確保する。
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Causes of Carryover |
安価な物品を用いることで当初計画していた使用額(物品費150,000円)を下回ったから。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度では加速度計を用いる計画であり、それに充当する計画である。
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