2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of educational program for visiting nursing station
Project/Area Number |
16K20841
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
藤井 千里 関東学院大学, 看護学部, 助教 (80737651)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 訪問看護ステーション / 管理者 / 管理運営 / 人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、安定したステーション運営の参考となる管理者教育プログラムの開発である。A・Bステーションを対象に、①解決を要する課題の発見、②課題解決のための計画と体制づくり、③計画に即した改善策の実施、④解決策実行過程と結果・評価の介入を3~4ヶ月間実施した。管理者・職員の特性や能力把握のために、1)交流分析を用いて基礎から自己理解・他者理解を深める、2)訪問看護の組織づくり・教育への活用について研修会を実施した。改善策は、管理者と研究者らが協議をして立案した。
Aステーションの抱える課題は、管理者と設置主体の認識のズレがステーション運営に影響を及ぼしていた。具体的には、組織(連携)体制を整え、職員も交えた経営努力が必要であった。そこで、「ステーション経営の認識を全員で持ち実行する」「病院や訪問診療部との連携を強化する」ことを目標に掲げ、改善策は「経営側と目標の一致を図る」等である。介入により、管理者・職員のモチベーションが向上し、職員個々が営業マンとなり、実績を上げる取り組みをしたことで平均単価の上昇につながった。しかし、設置主体の誰もがAステーションの経営担当を引き受けたくない状況で、組織図で見える化を図るまでには至らなかった。一方、Bステーションの抱える課題は、現在の大規模ステーションを維持しつつ、利用者数減少の状況分析と事業計画が紙面上の計画であった。そこで、「結果の可視化、行動レベルでの計画立案に主眼を置く」ことを目標に掲げ、「実行できる事業計画の作成」「管理者の交渉術(数字・裏付け・分析)の仕方」等、主に管理者への介入を実施した。介入により、管理者は新年度を迎える組織体制、事業目標の明確化を図ることができた。
考案した教育プログラムにより、管理者・職員のモチベーションが向上した。しかし、設置主体の誰もが経営担当を引き受けたくない状況では、好循環は生まれなかった。
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