2016 Fiscal Year Research-status Report
外来看護における在宅療養支援のシステム構築のための研究
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16K20843
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Research Institution | Seisen University |
Principal Investigator |
川嶋 元子 聖泉大学, 看護学部, 助教 (20633598)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 在宅療養支援 / 外来看護師 / 実態調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は在宅療養支援システムの構築に向けて、外来業務の業務時間と在宅療養支援の実態を調査することである。 平成28年度は、外来看護における在宅療養支援の実態を調査するために、一般社団法人日本病院会の登録リストに掲載されている全国200床未満の病床をもつ病院1,224件に質問紙による研究の依頼を行った。その結果71施設から承諾が得られた。承諾の得られた71施設の看護管理者のうち、69人(97%)から病院の概要に関する回答を得た。また71施設に勤務する外来看護師1,028名に質問紙を配布し、現在までに250人の有効回答を得ている。 回答を得られた病院の概要は、一般病院が56件(80%)、病床数は100床以上の病院が半数を占めた。外来において在宅療養支援を実施している施設は、20件(30%)であった。看護外来を開設している病院は23件(36%)で、今後看護外来の開設を検討している病院は23件(36%)であった。 外来看護師を対象に実施した質問紙調査では、在宅療養支援の実施状況の実態調査を行った。回答が得られた看護師の看護師経験年数は、10年以上が80%を占めた。また、在宅療養支援を行った経験があるものは、40人(16%)であった。在宅療養支援を実施したことがない理由については、システムがない77人(25%)、担当者がいる61人(20%)、時間がない52人(17%)であった。外来での在宅療養支援の必要性については135人(60%)の外来看護師が「そう思う」75人(33%)、「ややそう思う」と回答した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
看護管理者、外来看護師対象の質問紙作成のために再度文献検討を行い、作成までに時間を要した。また、1週間の業務時間と業務内容を問う質問紙であるため、質問回答期間を予定していた時期より延長した。そのため、やや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に行った質問紙調査の病院の概要と外来看護師における在宅療養支援の実施状況と業務時間の分析を引き続き行う。 平成28年度の実態調査において、在宅療養支援を実施している病院があることを把握できたため、今後は、実施できている病院の外来看護師を対象に、インタビュー調査を行い、在宅療養支援の実施状況の具体的な内容を把握していく。
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Causes of Carryover |
平成28年度に実施した外来看護師の在宅療養支援の実施状況と業務時間の質問紙の回収期限が平成29年5月末日となった。3月中に回収できた250人のデータ集計にとどまっている。そのため、質問紙のデータ入力、集計にかかる経費が予定より少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度に回収された質問紙の集計を行い、在宅療養支援の実施状況と業務時間の実態を把握する。その後、在宅療養支援を実施している外来看護師を対象に実施内容についてインタビュー調査を行うことを予定している。
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