2022 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the lifestyle and continuation of treatment support system for distressed and struggling tuberculosis patients
Project/Area Number |
16K20861
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
安本 理抄 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (00733833)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 結核患者 / 保健師 / 生活支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
結核は、我が国において過去の病気ではなく現在も重大な問題である。特に高齢者の結核発病割合が高く、不安定な生活環境から受診が遅れ、重症化してから医療にかかり、治療ルートに乗りにくく服薬を中断し失敗の経過をたどりやすい傾向がある。本研究では、社会的不利な状況にある生活困窮者の結核罹患率及び治療継続環境の改善を図るため、対応困難な結核患者の生活実態について探り、早期受診や結核治療継続できる支援体制を検討した。 結核治療終了者に診断前の生活状況や受診のきっかけについてインタビュー調査を行った。結核患者は、結核診断により急遽入院することを迫られ、気が動転し、入院により家族の生活が脅かされることや友人や職場の同僚・上司に感染させてしまったかもしれない不安、感染源と決めつけられる不満、副作用により治療が思うように進まないことに焦りを感じていたことがわかった。 保健師が行う結核患者支援の内容について整理し、保健師の結核患者支援行動尺度項目の表面妥当性・内容妥当性の検討を行い、結核患者支援内容についての項目を作成した。全国の結核患者支援を行う保健師を対象に尺度原案修正案42項目について自己記入式質問紙調査を行い、統計的分析、探索的因子分析により、8項目2下位尺度を考案した。保健師は、結核患者支援経験の蓄積や地域の社会資源を把握していることで、服薬確認だけでなく結核患者の生活状況を把握し療養環境を整えようと思い、結核患者支援行動につながっていることが明らかとなった。
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