養護教諭に求められる職務役割と養護教諭養成課程における養成カリキュラムの検討

2017 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K20864
• Research Institution: Juntendo University
• Principal Investigator: 南 唯公 (中西唯公) 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 講師 (50582110)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 養護教諭 / 職務役割 / コンピテンシー

Outline of Annual Research Achievements

本研究は養護教諭以外の者が、養護教諭に求める役割を明らかにし、養護教諭が把握しているニーズと比較検討を繰り返しながら、現在における養護教諭に求められる役割を明確にすることである。
研究方法は、養護教諭以外の学校職員を対象とした質問紙調査とインタビュー調査を行い、養護教諭に求めるニーズを明らかにする。そして、明らかになった内容と養護教諭自身が把握しているニーズと比較検討し、現在の養護教諭養成におけるカリキュラムと求められる内容を比較検討し、最終的にはカリキュラムの提言を行う。
平成29年度は質問紙調査とインタビュー調査の実施であったが、他の研究に時間を要してしまい、調査に使用する質問項目の検討と精選等の調査実施の準備までしか至らなかった。
平成28年度に行った文献検討では、養護教諭以外の者が、養護教諭に求める職務役割としては、「救急処置」や「健康相談活動」が多く挙げられていた。しかし、スーパーバイザーとの話し合いの結果、養護教諭の職務役割は時代とともに変遷していることや職務はある程度、遂行すべき内容であり、固定化していることから、他者による「職務役割」の優先度は判別しづらく、養護教諭に必要な能力（コンピテンシー）に着目した調査が必要であることがわかった。
看護学領域での文献検討を行ったところ、コンピテンシーに着目した研究が進んでいることから、それらを軸にした質問紙を作成し、検討を重ね、質問紙の完成に向けて進めることができた。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成29年度に調査実施を行う予定であったが、他の研究調査が予想をしていなかった展開をしたため、調査に使用する質問項目の検討と精選等の調査実施の準備までしか至らなかった。

Strategy for Future Research Activity

当初より計画が遅れていることから、平成30年度は早急に調査の実施を行う。質問紙に関しては、これまでの文献検討ならびにスーパーバイザーとの話し合いから、看護師養成のコンピテンシーを軸にしたものを使用するが、対象者の認識とのズレがないかの確認を含め、質問内容の妥当性の確認を養護教諭以外の教員に協力してもらい、先にインタビュー調査に行う。
調査の実施が終了次第、分析した内容からカテゴリーの抽出を行う予定である。カテゴリーの抽出に関しては、適宜、スーパーバイズをいただきながら進めていく。

Causes of Carryover

（理由）平成29年度の計画として調査の実施を行う予定であり、調査依頼に必要な旅費や調査の入力などに必要となる人件費を計上していたが、計画が進まず、調査研究に関する旅費は学会における情報収集のみであったため、次年度使用額が生じてしまった。

（使用計画）平成29年度に実施できなかった質問紙調査・インタビュー調査については、平成30年度に実施するため、平成30年度の配当額とあわせて使用する予定である。