2018 Fiscal Year Research-status Report
養護教諭に求められる職務役割と養護教諭養成課程における養成カリキュラムの検討
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16K20864
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
南 唯公 (中西唯公) 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 講師 (50582110)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 養護教諭 / 職務役割 / コンピテンシー |
Outline of Annual Research Achievements |
様々な背景や健康課題をもつ児童生徒が生活する学校では、児童生徒や保護者のニーズに柔軟に対応できる養護教諭が求められる。しかしながら、養護教諭の養成に目を向けると一般教諭には見られない独特の養成が混在し、各大学の個性的な教員養成が保障される一方で、養護教諭の専門性や養護教諭養成を支える学問の姿が曖昧になっているという課題もある。 本研究では様々な課題を抱える現代の学校において、他の教職員が養護教諭にどのような職務役割や資質・能力を求められているかを明らかにする。その結果をもとに養護教諭養成機関におけるカリキュラムの検討を行うことで、現代の学校や児童生徒のニーズに沿った学校保健の中核的存在である養護教諭の資質・能力の向上にもつなげることができ、学校における児童生徒の健康の保持増進に貢献することができる。 これまでに行ってきた文献研究では、養護教諭以外の者が養護教諭に求める職務役割としては、「救急処置」や「健康相談活動」が多く挙げられていた。しかし、養護教諭の職務役割は対象である児童生徒の健康課題や社会背景とともに変遷していること、職務は職業人として最低限遂行すべき内容であり、固定化している。以上のことから、質問項目としては、看護学領域で進んでいるコンピテンシーに着目した尺度を活用し、質問誌を作成することとした。 平成30年度の研究実施計画は、調査の実施であったが、計画より進捗が遅れ、全国学校総覧より学校の設置状況を把握し、サンプルサイズの計算、郵送法の返却率を加味し、全国の小学校・中学校・高等学校・特別支援学校から無作為抽出に留まっている。質問紙に関しては作成者より尺度使用の許諾を得たため、完成次第、調査実施に着手する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平30年度に調査実施を行う予定であったが、研究分担者として関わっている他の研究が最終年度を迎えたため、本研究に時間を割くことができなかった。 本研究の調査については、質問紙に使用する質問項目の検討と尺度使用の許諾、質問紙送付予定の学校の抽出といった調査実施にむけての準備に留まった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初より研究実施計画が遅れているため、研究期間の延長を行った。 平成30年度に本研究に使用する質問紙の準備や配布予定の学校の抽出は済んでいるため、学校行事などの学校現場の状況を加味しながら、令和元年度は早急に調査の実施を行う。 調査の実施が終了次第、集計・分析を行い、養護教諭養成機関におけるカリキュラムの検討を行う予定である。 分析やカリキュラムの検討に関しては、適宜、現職の養護教諭やスーパーバイズをいただきながら進めていく予定をしている。
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Causes of Carryover |
(理由)平成30年度の計画として調査の実施を行う予定であり、調査依頼に必要な旅費や調査の入力などに必要となる費用を計上していたが、計画が思うように進まず、次年度使用額が生じてしまった。 (使用計画)平成30年度に実施できなかった調査については、令和元年度に実施するため、平成30年度の配当額とあわせて使用する予定である。
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