2019 Fiscal Year Annual Research Report
GNSS Positioning without using Additional Sensors for Mobile Robot in Urban Environment
Project/Area Number |
16K20905
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
渡辺 敦志 明治大学, 研究・知財戦略機構(生田), 研究推進員(客員研究員) (50743746)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | GNSS / 衛星測位 / ロボット自己位置推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
GPSをはじめとするGlobal Navigation Satellite System (GNSS)は、特に市街地の建物の近くなどで、電波の反射・回折により位置精度が大幅に悪化するため、移動ロボットの走行制御のような、常に位置の精度が必要な用途に使用することが難しかった。本研究では、既存の天頂カメラ画像を用いて衛星の建物による遮蔽状況を判断することで高精度な測位を実現する手法を発展させ、衛星の遮蔽状況をGNSSの信号そのものから推定して弁別する測位手法を研究開発し、これによりGNSSの電波受信機以外のセンサを用いず、機器単独で反射・回折の影響を受けない高精度な測位信号処理を実現することを目的とした。 本研究では、電波の反射・回折によって生じた衛星信号の誤差を含むGNSSの信号のみを用いて、建物等による電波の遮蔽の影響を受けにくい高精度な測位を実現する手法の研究を行った。これを実現するため、衛星信号の受信によって得られる疑似距離の時系列データを用い、GNSS受信機の過去の移動軌跡を複数仮定し、GNSSの信号との整合性を逐次評価することで、建物等による電波の遮蔽や反射による不整合検出し、衛星の遮蔽状態の弁別と位置の推定を同時に行う手法を構築した。また、構築した測位手法について、実環境のデータを用いて実験を行い有効性の評価を行った。令和元年度においては、屋外で静止状態で取得したデータでその効果を確認した。本研究によって将来的には、市街地における移動ロボットによるサービスや、携帯機器による位置情報を用いたアプリケーションといった、GNSSを用いた応用システムの利用範囲を拡大できると考えられる。
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