2017 Fiscal Year Annual Research Report
The analysis of new therapeutic targets involved in the progression of interstitial pneumonia
Project/Area Number |
16K20932
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
瀬川 誠司 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60632239)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | γδT細胞 / 間質性肺炎 / Th17 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、①肺組織由来γδT細胞cell lineの作成、②作成したγδT細胞cell lineを用いた細胞移入実験により、γδT細胞の間質性肺炎抑制能を検討した。 ①マウス肺組織から採取可能なγδT細胞は微量であるため、細胞移入実験での使用を目的に、cell lineを樹立した。野生型およびインターフェロン-γ(IFN-γ)欠損マウス由来肺組織由来γδT細胞を単離後、インターロイキン(IL)-2、IL-7、IL-15存在下で10日間培養を行うことで、ポリクローナルなγδT細胞cell lineを作成した。 ②上記①の方法によって作成した、野生型マウス由来γδT細胞cell lineの移入により、ブレオマイシン誘導間質性肺炎の減弱を認めた。Th17細胞分化条件下でCD4陽性T細胞と野生型マウス由来γδT細胞cell lineを共培養したところ、γδT細胞cell lineからのIFN-γ依存的にTh17細胞分化抑制を認めた。IFN-γ産生γδT細胞の表現型を解析した結果、細胞表面にNK1.1発現を認めた。野生型マウス由来NK1.1陽性γδT細胞cell lineの移入により、ブレオマイシン誘導間質性肺炎の減弱を認めた。その一方で、野生型マウス由来NK1.1陰性γδT細胞cell lineでは、間質性肺炎の減弱を認めなかった。さらに、IFN-γ欠損マウス由来NK1.1陽性γδT細胞cell lineの移入においても、間質性肺炎の減弱を認めなかった。 これらの結果より、NK1.1陽性γδT細胞はIFN-γ産生を介したTh17細胞制御により、ブレオマイシン誘導間質性肺炎を抑制していることが明らかとなった。
昨年度と今年度の研究結果より、γδT細胞が間質性肺炎の治療標的となる可能性が示唆された。
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