2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of plant oxalate accumulation on the basis of wide targeted metabolomics
Project/Area Number |
16K20953
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
宮城 敦子 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (00645971)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | シュウ酸 / イネ / メタボローム解析 / ICL / 染色体部分置換系統 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、イネ茎葉におけるシュウ酸蓄積機構の解明により、稲わらを低シュウ酸化することで飼料としての価値向上を目指すための基盤研究として行った。 最終年度では、シュウ酸合成経路の1つであるイソクエン酸経路の主要酵素の1つであるイソクエン酸リアーゼ(ICL)の発現解析を行った。ICL promoter-GUS植物体を用いたICLの局在解析により、種子のアリューロン層において出穂後1か月目以降の登塾過程でICLが発現し始めることが明らかになった。また、吸水後においては6時間目までの物理的吸水期では吸水前と同様にアリューロン層でのICLの発現が観察されたが、12時間目以降(発芽準備期以降)ではICLの発現が見られなくなることが示された。 次に、シュウ酸含有量が異なる2品種コシヒカリおよびタカナリを用いてシュウ酸蓄積に影響を及ぼす染色体領域の特定を行った。2品種の染色体部分置換系統(80 CSSLs)において、精度を高めるために前年度以上にサンプル数を大幅に増やしてシュウ酸含有量を測定した結果、シュウ酸含有量が親品種と異なる複数の染色体置換系統を見出し、シュウ酸に影響を及ぼす5か所の染色体領域を特定することが出来た。 このうち、最もシュウ酸含有量に影響を及ぼす3か所の染色体領域の部分置換が起こっているそれぞれのCSSLsについて、シュウ酸蓄積に影響を及ぼす遺伝子(座)を特定するために、親品種との戻し交雑を試み、そのうち3つのCSSLsにおいてF1世代の種子を得ることが出来た。
|
Research Products
(11 results)