2016 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師の離職減を目指した発展的コミュニケーション促進プログラムの開発と試行
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16K20970
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野口 麻衣子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (60734530)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 訪問看護 / 在宅ケア / 人的資源 |
Outline of Annual Research Achievements |
訪問看護師は量・質ともに拡大が期待される一方で、その量的拡大のペースは緩やかである。その原因の一つに、高い離職率が挙げられる。訪問看護師の離職率は15%であり、かねてから社会問題視されている病院に勤務する看護師の離職率:11.0%よりも高い。また、看護師の離職は組織のコスト増やケアの質の低下を招く。そのため、在宅療養者を支える訪問看護の質を担保する上でも、訪問看護師の離職者数を減少させることが、今後ますます重要となる。 本研究は、今後急増が見込まれる在宅療養者を支える訪問看護事業所の看護師の離職へ看護師間の発展的コミュニケーションが与える影響を明らかにすることを目指して3か年の研究計画で進行しており、平成28年度はその初年度であった。 そのため、平成28年度は、網羅的な文献レビューを実施し、看護師間のコミュニケーションのあり方や効果的な方法について既存の研究・報告からの知見をまとめた。また、訪問看護ステーションへ訪問し、ステーション内での看護師間のコミュニケーションの状況を観察したり、訪問看護ステーションの管理者の方へ看護師間コミュニケーションについてインタビューを行った。 文献レビュー・参与観察・インタビューの結果をまとめ、平成29・30年度に試行するプログアムの基盤を作成中である。平成28年度に取組んだ知見は、今まで定量的に測定することが困難とされていたコミュニケーションを測り、促進する上で貴重な知見を得るものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H28年度に調査を行う予定だったが、レビューを丁寧に行ったため、調査は翌年度に繰り越すこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に実施したレビューの知見を基に、訪問看護師の離職減に資する事業所内コミュニケーションのあり方を再検討し、試験的に複数の訪問看護ステーションでプログラムの導入・評価を行う予定である。
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Causes of Carryover |
平成28年度に実施予定の調査を平成29年度へ繰り越したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度に調査を実施予定。
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Research Products
(1 results)