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2020 Fiscal Year Research-status Report

子供の言語獲得におけるレファレンスセット計算の役割

Research Project

Project/Area Number 16K20979
Research InstitutionInstitute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

柴田 奈津美  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 客員研究員 (30761431)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2022-03-31
Keywordsレファレンスセット計算 / 中国語 / 第一言語習得
Outline of Annual Research Achievements

これまでの研究で、レファレンスセット計算(Reference-set computation)と呼ばれる演算が含まれる文に対するし、子供は大人と同じように行うことができ ないことを示してきた。本研究は、オンライン実験を含む一連の実験を行なうことで、子供のレファレンスセット計算の過程とレファレンスセット計算が子供にとって困難な原因を明らかにすることを目的としていた。 計画していた最初の実験は、真偽値判断課題(Truth Value Judgmeng Task)用いて、レファレンスセット計算が必要な文の理解を測定するものであった。しかしながら、真偽値判断課題を用いてかき混ぜ文の理解を調査したMinai et al (2015) において、これまで指摘されてきた文脈の設定以外にも韻律を変化させる ことにより得られる結果が異なることが指摘された。そのほかにも、複数の先行研究を鑑みると、実験計画を見直す必要があることがわかり、実験計画を立て直すこととした。
今年度は、コロナウイルスの感染拡大により、実験遂行が難しかった時期であったので、取得済みのデータと先行研究で新たな考察をすることとした。具体的には、2つの量化子を含む中国語の文に関して、意味的曖昧性が出る場合と出ない場合があるが、これはレファレンスセット計算が働いていると仮定すればうまく説明がつくことを提示した。このことにより、日本語や英語を含む他言語の同一の構文に対して同一の説明を与えることに成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

育児休暇の取得やコロナウイルス感染拡大により実験遂行に支障が出たため、研究に遅れが生じた。
また、当初の研究計画に対する問題が発覚し、軌道を修正しているため、当初の計画通りには進んでいない。しかしながら、そのような状況であっても、論文での研究成果を発表することができた。

Strategy for Future Research Activity

依然としてコロナウイルスの感染拡大により、人を対象とした研究を行う上で困難が生じている状況ではあるが、新らなデータの取得に勤めたい。

Causes of Carryover

年度の途中で育児休暇からの研究再開をしたので、実際に研究を行える期間が短かった。
また、コロナウイルス感染拡大により、学会などの参加もオンラインが多くなってきているので、計画していた旅費が必要なくなってきている。
今後は、助成金は実験の準備などに使用していく。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 中国語におけるスコープの非曖昧性2021

    • Author(s)
      柴田奈津美
    • Journal Title

      言語研究の楽しさと楽しみ - 伊藤たかね先生退職記念論文集

      Volume: - Pages: 275-286

URL: 

Published: 2021-12-27  

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