2018 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular basis underlying anti-tumor activity of an oncolytic measles virus
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16K20991
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤幸 知子 東京大学, 医科学研究所, 助教 (50610630)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 腫瘍溶解性ウイルス / 麻疹ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
① 組換え麻疹ウイルスrMV-SLAMblindは、癌細胞に発現するNectin-4を受容体として癌細胞に感染する。これまでに我々は、本ウイルスが難治性乳癌細胞株に対して殺細胞効果を示し、異種移植モデルにおいては腫瘍内投与だけでなく全身投与でも抗腫瘍効果を発揮することを明らかにした。これらの成果を論文発表するために、詳細な解析を追加した。具体的には以下の点を明らかにした。 (1) Nectin-4の発現量とrMV-SLAMblindの殺細胞効果の相関関係を検討するため、各癌細胞株における細胞表面上のNectin-4の発現レベルと、ウイルス感染7日後の細胞生存率との相関性を定量的に解析した結果、Nectin-4の発現量が高いほど殺細胞効果が高くなる正の相関があることを示した。 (2) 異種移植モデルを利用して、rMV-SLAMblindの腫瘍内投与量と抗腫瘍効果との関連性を検討した結果、抗腫瘍効果のrMV-SLAMblind投与量依存性が示された。 以上の結果は、Nectin-4の重要性を裏付けたとともに、治療効果発揮に必要なウイルス量を予測する上で重要な知見となった。 ②我々はこれまでにNectin-4を発現してrMV-SLAMblindが感染・増殖しても抗腫瘍効果が顕われにくい細胞株も多く見出してきた。このメカニズムの解析を継続して行い、細胞株によって細胞死機構、インターフェロン応答、あるいは、細胞増殖のカスケードが関与することを見出した。
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[Presentation] Anti-tumor acitivity of a recombinant oncolytic measles virus, rMV-SLAMblind, against scirrhous gastric cancer cells.2018
Author(s)
Kai C, Shoji K, Kwon HJ, Sugai A, Yanagihara K, Yamaguchi H, Nakanishi T, Sato H, Fujiyuki T, Yoneda M.
Organizer
第66回日本ウイルス学会