2018 Fiscal Year Annual Research Report
Limit theorems for stochastic models on lattices with spatio-temporal interactions
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16K21039
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| Research Institution | Yokohama National University |
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Principal Investigator |
竹居 正登 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (60460789)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | ランダムウォーク / 極限定理 / 相転移 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に従って空間的・時間的に相互作用をもつ確率モデルの研究を進め，本年度次のような成果が得られた．
(1) 強化ランダムウォークは，ウォーカーがグラフの各辺に与えられた重みに比例した確率で推移し，ウォーカーが通った辺の重みを増加させるモデルである．b本ずつ枝分かれする木グラフの上での線型強化ランダムウォーク(ウォーカーが通った辺の重みを毎回1ずつ増やすモデル)について，ウォーカーの位置のゆらぎを表す曲線の分布をBrown運動によって近似する関数型中心極限定理をbが4以上の場合に証明することができた．ランダム環境中のランダムウォークと呼ばれるより広い枠組みでこの問題を取り扱っており，関数型中心極限定理が得られるための十分条件を与えている．
(2) 半直線上の非線型な強化ランダムウォークのうち，初期状態での再帰性が弱く，原点に戻る方向に辺を横断したときのみ重みを増やす場合におけるウォーカーの極限挙動について研究した．重みの増やし方が横断回数のベキの関数で与えられる場合，そのベキ指数に応じて再帰的・非再帰的・局在化の3つの相が現れうることを証明した．
(3) 記憶をもつランダムウォークの別な種類のモデルとしてElephant Random Walkに関する極限定理の研究を並行して進めているが，至る所微分不可能な連続関数の有名な例である高木関数を一般化して得られる連続関数のクラスにおいて，極限関数への収束の速さを調べる際にElephant Random Walkの場合と似た構造があることに気づき，典型的な点における収束の速さを確率論の極限定理を用いて記述する研究を開始して一定の成果が得られている．
以上の成果のうち(1), (2)については論文としてとりまとめ，学術雑誌に投稿中である．また，研究の進捗状況・成果の発表を各地で行なった．
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