2018 Fiscal Year Research-status Report
ADHD患者の運動障害に対する定量的な評価方法の確立
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16K21064
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
成瀬 廣亮 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 理学療法士 (70569160)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 注意欠如多動症 / 運動機能 / 脳機能 / 光イメージング脳機能測定装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動中の脳機能の測定に関して、健常成人を対象に、Functional NIRSを使用した運動中の脳活動の測定を行ってきた。課題は座位での巧緻動作とし、課題中の脳活動を評価した結果、1次運動野および補足運動野において脳活動の賦活を確認できた。しかしながら評価の特性上、測定値の再現性・妥当性が担保できずに難渋している。そのため、検者内および検者間における測定値の信頼性を高めるために、測定方法を検討中である。また脳構造の評価として拡散テンソル画像の解析方法であるTract-based spatial statistics(TBSS)の技術習得に取り組んできた。基本な解析は可能となり、ADHD児および定型発達児のデータを使用し、随時解析を行っていく予定である。さらにウェアラブル機器を使用した運動機能の解析について、三軸加速度計を用いて、子どもの運動機能評価バッテリであるMovement Assessment Battery for Children second edition内の運動課題を評価した。測定部位は手首、足首、体幹の5箇所で行った。結果は解析中であり、今後も随時進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
職場環境や育児休業など家庭の事情により、研究活動に十分な時間を確保できなかったこと、またFunctional NIRSの測定に再現性や妥当性が得られないことから、次の段階に進めないでいる。以上の理由により、本研究の進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
ADHD児及び定型発達児を対象として測定した拡散テンソル画像を解析し、ADHD児の運動機能と脳構造との関連性を検討していく予定である。またFunctional NIRSの測定に関しては随時、健常者を対象に再現性・妥当性を高めていく予定である。
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Causes of Carryover |
本研究の進捗が遅れているため未使用額が生じた。 当該未使用額を次年度に持ち越して消耗品、学会旅費、謝金に充てる。
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