2018 Fiscal Year Annual Research Report
Identify early detection of ADHD from a birth cohort study.
Project/Area Number |
16K21078
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
中原 竜治 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (60725167)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 注意欠如・多動症 / 出生コホート |
Outline of Annual Research Achievements |
注意欠如・多動症(以下、ADHDと略)においては、有病率が高いだけでなく、予後が厳しいことが報告されており、予後を改善するために早期の介入が必要であることが指摘されている。しかしながら、早期介入をするために必要となる早期発見に関しては、知見が限られている。本研究では、この問題の究明を目指し、本邦の出生コホートで6歳までの詳細な追跡を行い、乳幼児期の神経発達のパターンからADHDの早期兆候を見出すことが可能か検討することにある。 平成28-29年度は、浜松母と子の出生コホート(HBC-Study)の運営を継続しつつ、データの整理を行った。神経発達の測定は、生後18・24・32・42ヵ月齢時に、Mullen Scales of Early Learning(Mullen,1995)、ADHD症状の測定は、6歳時に、ADHD Rating Scale-Ⅳ (DuPaul et al, 1998)を使用して評価した。 平成30年度は、データ収集が完了したため解析を実施した。分析の手順として、6歳時点におけるADHD-RSのスコアを日本の標準スコアに照らし、不注意、多動・衝動性のそれぞれについてカットオフを超える児らをADHD群とした。神経発達のスコアは、標準値(Tスコア)で1標準偏差未満であった場合をlow群、以上であった場合をhigh群として群分けした。ADHD-RSスコアに基づく3群(不注意、多動・衝動性、混合)を目的変数、18・24・32・42ヵ月齢それぞれの神経発達5領域における3群(high, middle, low)を説明変数として、多項ロジスティック回帰分析を行った。その結果、不注意型ADHD、混合型ADHDの場合、32・42ヵ月齢における視覚受容、微細運動、受容言語の発達ドメインが遅延する傾向にあることが確認された。 今後も、詳細な追跡を継続していく。
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Research Products
(1 results)