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2016 Fiscal Year Research-status Report

裂手裂足症を招く新規疾患成立機序の解明

Research Project

Project/Area Number 16K21079
Research InstitutionHamamatsu University School of Medicine

Principal Investigator

永田 絵子  浜松医科大学, 医学部附属病院, 特任助教 (90535569)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords先天異常 / 臨床遺伝学 / 遺伝子解析
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、われわれが現在までに集積した約100家系における裂手裂足症およびその関連疾患の患者のうち原因不明の約60家系の患者・家族、ならびに研究期間中に集積される原因不明の裂手裂足症家系の患者・家族の検体を用いて、アレイCGH解析や次世代シークエンサーなどを駆使した分子遺伝学的解析を行う予定である。これにより、裂手裂足症およびその関連疾患における新規疾患成立機序を解明し、遺伝カウンセリングや医学・医療に貢献することを目指している。
本年度は、FGFR1新規遺伝子異常の機能解析を中心に行った。われわれは、SHFMと低ゴナドトロピン性性腺機能低下症を呈する2 名の患者において同定した新規のFGFR1へテロミスセンス置換(c.289G>A, p.G97S; c.2231G>C, p.R744T)の機能解析を行い、変異タンパクの機能が低下していることを確認した。さらに、コード領域に変異が同定されないSHFMと低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の症例にMLPAとアレイCGHを行い、約10 kbの非コードエクソン1を含む微細欠失を同定した。そして、定量遺伝子発現実験により、この患者におけるFGFR1発現量が、健常者の約45%であることを見いだした。そこで、in silico解析でプロモーターに合致するヒストン構造の有無、プロモーター特異的配列(SP1結合配列やTATAボックスなど)を検討し、FGFR1のプロモーターを決定した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度の計画であるFGFR1新規遺伝子異常の機能解析、集積された家系ならびに今後集積される家系の包括的解析について概ね順調に進行している。既に集積された原因不明の家系、ならびに今後集積される家系の全てにおいて、アレイCGHを用いたゲノムワイドコピー数解析、さらに、原因不明の家系において、より微小なコピー数異常を検出するカスタムコピー数解析を行う。続いて、次世代シークエンサーを用いたエクソーム解析を行い、既知・新規候補原因遺伝子変異の同定を行っている。

Strategy for Future Research Activity

集積された家系ならびに今後集積される家系の包括的解析を中心に行う。集積された原因不明の家系、ならびに今後集積される家系の全てにおいて、以下の解析を行う。原因が同定されずアレイCGH解析を施行していない家系において、アレイCGHを用いたゲノムワイドコピー数解析、さらに、原因不明の家系において、より微小なコピー数異常を検出するカスタムコピー数解析を行う。続いて、次世代シークエンサーを用いたエクソーム解析を行い、既知・新規候補原因遺伝子変異の同定を行う。
新しく見いだされた候補遺伝子の解析については、以下のように解析を行う。新規候補原因遺伝子が同定されたときには、原因不明の患者における変異解析、マウスwhole mount in situ hybridizationによる発現部位の解析、モルフォリーノノックダウンなどを行い、SHFMの責任遺伝子であるか否かを明確とする。

Causes of Carryover

本年度は予想より実験に関わる試薬などの使用が少なかったと考えられる。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本年度は、エクソーム解析など試薬の高い実験が多いと考えられるので、費用を順調に使用できる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 若手シンポジウム2016

    • Author(s)
      永田絵子
    • Organizer
      日本小児遺伝学会学術集会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      2016-12-09 – 2016-12-10
    • Invited

URL: 

Published: 2018-01-16  

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