2017 Fiscal Year Annual Research Report
Fabrication of Core Nanocoil by Self-deformation Technique
Project/Area Number |
16K21093
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
徳 悠葵 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (60750180)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ナノ材料 / ナノワイヤ / 薄膜 / 応力解放 / 自己変形 / ナノコイル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,導電性ナノコイル探針の開発を目的に,独自の微小コイル作製法によってマイクロカンチレバー探針部へのコイル形成実験および微小コイルの導電性評価を試みた.被覆金属の膜厚・製膜方法とコイル径・コイルピッチ・螺旋方向の関係を調査し,膜厚調整によるコイル径の制御,ナノワイヤへの製膜方向制御によるコイルピッチの制御に成功した. 平成29年度(最終年度)では,本提案課題の研究計画に則り,芯付ナノコイルの創製,導電性ナノコイルの電磁気特性評価を目的とし,(II-2)各種特性評価試験および応用試験(III-1)導電性ナノコイル探針の作製(III-2)導電性ナノコイル探針の実用試験,以上の達成を目指した. 本研究の具体的な成果は,マイクロカンチレバーの探針に対し導電性ナノワイヤの巻き付け加工,すなわち芯付コイル形成に成功した.また,独自の微小コイル作製法により作製した導電性微小コイルの導電性を評価し,金属被覆ナノコイルとしては世界最大の導電率を達成した.また,創製したナノコイルの磁気応答について実験的に調査した.ここでは,独自のナノコイルに対し電気・磁気特性を評価するための専用の実験装置を構築した.外部磁場をナノコイルに印加したところ,コイルの許容電流を超える誘導電流を発現させることに成功した.また,理論的解析により,コイルの設計を最適化することによって,軟磁性ナノ材料の磁気制御が可能であることを確認した.しかしながら,マイクロカンチレバー上における電極の構築が想定より困難であったため,(III-2)にて計画していた実用試験にまでは至らなかった. 一方,以上の研究成果をさらに改善・発展させることにより,あらゆる磁性ナノ材料の磁化を高空間分解能にて制御・評価できる新規のナノ電磁気素子の実現が期待できる.
|
Research Products
(3 results)