2017 Fiscal Year Annual Research Report
Reconstruction of annually-resolving climatic changes during the mid-Cretaceous and early Eocene "greenhouse" periods
Project/Area Number |
16K21095
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
長谷川 精 高知大学, 教育研究部自然科学系理学部門, 講師 (80551605)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 気候変動 / 年縞 / 湖成層 / 温室期 / 始新世 / 白亜紀 / 太陽活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,年縞を保存する湖成層である,モンゴルの白亜系シネフダグ層と北米の始新統グリーンリバー層を対象とし,白亜紀中期および始新世前期“超温室期”における数年~万年スケール気候変動の実態解明を試みてきた.これまでの研究で,シネフダグ層は白亜紀中期における太陽活動周期とほぼ一致した十年~千年周期の気候変動が記録されていることが明らかになった.そこで,グリーンリバー層でも太陽活動周期に類似した十年~千年周期の気候変動が見られるかどうかの検証を行った.さらに,地球軌道要素変動(数万~数十万年規模)の日射量極大期・極小期において,北半球中緯度の陸域気候システム変動がどのように変動していたのかを詳細に復元することを目的とした. 昨年度に引き続き,本年度8月にユタ州北部に露出するグリーンリバー層の露頭調査と高解像度試料採取(30cm~1m毎)を行った.露頭調査の結果から,約2mおよび10mの周期で岩相が変動しており,モンゴル白亜系の湖成層と同様に,地球軌道要素変動を反映した湖水位変動を記録していることが明らかになった.そこで,記録される古気候情報を定量的に復元するため,採取試料(計356試料)をElemental AnalyserやXRF,ICPMSを用いて分析し,主要・微量元素組成変動を復元した.その結果,湖水位変動とは独立に,湖表層生物生産量が変動していることが明らかになった. また米国コロンビア大学ラモント地球研究所に保管されているグリーンリバー層のコア試料をマイクロXRFコアスキャナーで分析した結果,約400年や1000-1500年周期という太陽活動周期に類似した周期性で湖水位変が変動していた可能性が明らかになった. これらの成果の一部は1編の筆頭著者論文として国際誌に公表し,日本堆積学会・地球惑星科学連合等で口頭発表したほか,2編の国際誌論文として投稿準備中である.
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[Presentation] モンゴルの年縞湖成層から読み解く白亜紀中期“超温室期”の十年~千年周期の気候変動と太陽活動の気候影響2018
Author(s)
長谷川精, 安藤寿男, 勝田長貴, 村木綏, Ichinnorov N., 村山雅史, 山本鋼志, 太田亨, 長谷川卓, 山本正伸, 長谷部徳子, Heimhofer U., 池田昌之, 西本昌司, 山口浩一, 阿部文雄, 多田隆治
Organizer
日本地球惑星科学連合2018年大会
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