2016 Fiscal Year Research-status Report
衛星夜間光データを用いた土木構造物ストック量の推計
Project/Area Number |
16K21096
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉本 賢二 名古屋大学, 環境学研究科, 特任講師 (70596858)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 衛星夜間光 / 物質ストック / 建築物ストック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,人間活動と密接な関係がある衛星夜間光データを用いて,データ制約のある途上国を含めた全世界を対象に適用可能な,物質ストック量を推計する手法の開発を行うことを目的としている.平成28年度は,土木構造物として蓄積している物質ストック量の推計と,衛星夜間光データの収集と解析を行った.前者については,建築物,道路,鉄道,空港.港湾・漁港,ダムの6種の土木構造物を対象に,住宅地図データや国土数値情報のデータを入手して,構造種や面積に合わせた建設資材投入量を乗じることで,メッシュ単位での物質ストック量の推計を行った.後者については,NOAAのホームページより都市部においても飽和現象の発生しない「放射輝度更正データ」をダウンロードし,日本周辺地域を抽出する処理を行った.両者のデータを用いて衛生夜間光を非説明変数とする物質ストック量の推計式を算出することにより,衛星夜間光による物質ストック量推計式の開発と,地域的な誤差などの検証を行った.推計には,建築物の延床面積と,道路面積を用いた.その結果,過大推計の地域として成田国際空港があり,観測輝度に相当する建築物が存在しない空港の特徴が出た結果となった.一方,過少推計となる地域の傾向として,郊外の山間部に位置する集落などが挙げられる.今後,日本以外の海外を含めた他地域で適用と精度検証を行うことで,さらに精緻な構造物ストック推計モデルとなることが期待できる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画に従い,平成28年度は構造物ストック量データベースの構築と,日本を対象とした推計式の開発を行うことができ,次年度以降の拡張・分析を行う素地ができている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度以降は,28年度に日本で構築した推計式を他の国へ適用することにより,手法の有効性について検証を行う.他国では建築物の構造などが異なり,日本ほどGISデータを得られない可能性が高いことを考慮し,アメリカやヨーロッパ諸国などの先進国を中心にデータ収集を行う.それにより,本研究課題で構築する手法の有効性を検証する.
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Material stock estimation using nighttime lights data2016
Author(s)
Sugimoto, K., S. Kuroda, K. Okuoka and H. Tanikawa
Organizer
The International Society for Industrial Ecolocy (ISIE) joint 12th Soci-Economic Metabolism Section Conference and 5th Asia-Pacific Conference
Place of Presentation
Nagoya University
Year and Date
2016-09-28 – 2016-09-30
Int'l Joint Research
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