2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the osteosynthesis supporting system eqipped with atmospheric pressure plasma device
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16K21180
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
今出 真司 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (10581077)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | プラズマ滅菌 / 骨形成用複合加工機 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度設定したプラズマ処理条件について、曝露時間60秒以上では温度が過剰になることが判明し再調整を行った。結果、インジケータでラジカルを検出でき、かつ生体曝露が許容される条件としてアルゴン2L/min,酸素100ml/min、装置からの距離が20mm以上、曝露時間60秒以内へ修正した。 同条件下において、プラズマ滅菌効果の検証を行った。結果、30秒では曝露中心から半径1cmにおいて殺菌効果が確認され、60秒ではより広域に同効果を確認できた。他方、一定空間にプラズマガスを注入した時の殺菌効果は確認できず、これにより滅菌効果を期待したプラズマ処理は直接曝露を要することが判明した。 同様のプラズマ条件において、骨へ直接曝露した際の骨癒合能への影響を調査した。牛骨から作製した骨釘をプラズマ処理し、兎大腿骨顆部へ移植し、術後2週時点での骨癒合能を固定力評価によって調査した。対称はプラズマ処理を行わない骨釘とした。結果、プラズマ処理群で有意に低値を示し、このことから今回求めたプラズマ条件では骨癒合を阻害する効果を有することが判明した。 並行して行ってきた骨用複合加工機は骨3次元加工能を付加し、ワーク部分を着脱式にすることで同部を滅菌処理できる仕様とした。完成した加工機は専用のCAMと併せ、イノベーションジャパン2018へ展示した。 当初同加工機へプラズマノズルを搭載し切削加工中にプラズマ処理することで、滅菌効果を付与する予定でいたが、一連の結果から、極近距離での曝露を要することがわかり、切削工具との干渉を考慮すると現実的ではないとの結論に至った。また今回求めたプラズマ条件では骨癒合を阻害する危険性が高く、この点も搭載を否定する要因となった。一方でガス種を変更することで滅菌効果を保持しつつ骨癒合促進を生じる条件が存在する可能性がある。更なる検討を要する。
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Remarks |
関連する骨用複合加工機をイノベーションジャパン2018へ出展した。
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Research Products
(3 results)