2019 Fiscal Year Research-status Report
乳房再建の治療アウトカムを評価する-患者主観的評価尺度BREAST-Qを用いて-
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16K21184
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
雑賀 美帆 岡山大学, 大学病院, 医員 (40600557)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 乳房再建 / 満足度 / QOL / BREAST-Q / PRO |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究開発は、BREAST-Q(乳房再建および乳房手術が患者の満足度とHRQOL(Heath-related quality of life) に与える影響について調査する患者自己記入式アンケート)の新モジュールの日本語版を開発すること、およびBREAST-Q乳房再建モジュールの電子版アンケートを開発とする目的で実施している。 2017度までに、BREAST-Qの新モジュール(広背筋皮弁アンケート、乳房温存術モジュール、再建への期待と予測モジュール)の順翻訳、逆翻訳、Patient testingの倫理審査が終了し、広背筋皮弁アンケートと乳房温存術モジュールについては正式な日本語版が完成した。再建への期待と予測モジュールについては2019年度にPatient testingが終了した。今後、日本語版の修正、MAPI reserch trustへの報告を行い正式な日本語版承認となる見込みである。 電子版アンケートシステムは2017年度に外注にて作成した。このシステムでは、タブレットでアンケートの回答を行い、その結果や患者さんの手術情報などの属性をデータベース化するものである。情報管理上の安全性を検討した結果、このアンケートシステムは専用のサーバー内に保存し、岡山大学病院内でのみアクセス可能なネットワークから接続する形式とした。セキュリティアップデートなどのサーバー管理が継続的に必要であり、開発元に委託している。2018年度においては、この電子版アンケートが患者が回答しやすいアンケートとなるように視認性を改善し、回答しにくい質問に関しては拒否可能な設定を行うなど修正を行った。さらに、アンケートの組み合わせは患者の術式や術前・術後などのタイミングでも異なるため、この組み合わせをその都度医療者が選択できるような形式とした。2019年度にはスコアリングの不具合などの修正が必要であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
BREAST-Q原版はVersion2.0にアップデートされたことを受け、2017年度から日本語のバージョンアップ作業を並行して行う必要が出ており、新モジュールの開発・電子版アンケート開発への影響があった。しかしながら新モジュールの開発は概ね終了しており、電子アンケートシステムは臨床導入可能な状態となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
再建への期待と予測モジュールの日本語版の修正、MAPI reserch trustへの報告を行う。使用可能な状況となってから使用許諾を得て臨床研究計画を推進する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた消耗品等が安価に抑えられたため、次年度使用額が生じたが、次年度はシステムの保守費及び研究成果発表のための旅費が必要であるため、当該予算を充当する。
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