2016 Fiscal Year Research-status Report
ゲル線量計評価用CCDタイプ光CT構築と粒子線量測定
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16K21257
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
川村 拓 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (80424050)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ポリマーゲル線量計 / 光断層装置 / 2次元画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24年度から27年度まで科研費受給により作製した光断層システムを参考にしながら、新しいシステム構築のための必要物品をリストアップし、購入等により準備した。主な準備物品は、CCDカメラ、光源としての発光パネル、ゲル線量計固定のレバーチャックおよび固定治具、回転ステージである。現在までに購入・調達した物品について組立て作業をしており、平成29年度中にシステムが構築できる見込みである。 加えて今年度はシステムに搭載予定の画像再構成ソフトウェアに関する検討も行った。以前作製した光断層システムの測定実験により再構成画像上にアーチファクトが発見され、これらの原因分析とともにアーチファクト低減手法の検討を行った。実験ではサイバーナイフ装置により球状照射されたポリマーゲル線量計を用いて光断層システムによりスキャンし、プログラムによって画像再構成することにより画像を作成した。画像上のアーチファクトは画像フィルタを使用することにより改善され、より実態に近い像を描出する結果が得られた。システム完成までに再構成条件の最適化を行う予定であるが、詳細な計画は今年度立案する予定である。それとともに放射線照射したゲル線量計の吸収線量と光断層システムによって得られた画像の画素値との関係性が良好にならない現象・課題が発見された。現在その現象の詳細を調査しており原因や改善策を模索中である。こちらも平成30年度までに検討し、改善する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要でも記載した通り、装置自体の組み込み作業は順調である。一方で再構成上の画像に関する課題及び再構成画像とゲル線量計の吸収線量との関係性の課題が浮上しており、線量計評価のためには改善が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、①装置の組み込み作業②画像アーチファクトに関する再構成法の検討③再構成画像とゲル線量計の吸収線量との関係性についての調査・改善作業、について行う予定である。①に関しては、現在部品がそろっており、今後組み込みを行う予定である。組み込み後、データを取得しながら機器調整や不足物品等の検討を実施する予定でいる。大きな課題が無ければ今年度中に実施可能であると見込んでいる。②画像アーチファクトに関する再構成法の検討については、昨年度検討を実施したが、より最適な再構成法が見つかる可能性があるので再度調査・検討したい。③再構成画像とゲル線量計の吸収線量との関係性についての調査・改善については、現在計画を立案中である。
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Causes of Carryover |
学内の研究備品を調達する事で、購入予定物品の一部を代用することができた。したがって予定購入額から差額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在、学内で調達した研究備品でシステム構築に過不足ないかどうか検討中である。部品の性能として問題がある場合には、再度調査し今年度新規購入の必要がある。問題がない場合は、改良の余地が生じた場合の部品代および消耗品として必要に応じて使用する予定である。
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